原価(運賃)の中身に迫る | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

ロジスティクスや物流現場、日々報道されるニュースなどを直視したり斜に構えたりしてビジネスや社会生活のヒント、情報をちりばめます。

  荷主がドライバーに直接「ああしろこうしろ」と指示を出すことはできません。あくまでも業務は運送業者が取り仕切って行います。


  コースを決める前提となるどこへいくら何時にという条件は運送業者の管理者に提示し、それより先のドライバーへの指示はそちらから行われることになります。


  運賃のムダへの切り込みはこのような条件から丁寧に行われなければなりません。


  よく考えてみれば生産現場のムダとりと同じとも言えます。生産現場のムダ取りでも経営者や管理者が「ああしろこうしろ」と言うだけでは改善は進みません。現場の方々がその気になった時にこそ実際の改善が進むのです。


  運賃発生の現場に対しても荷主の物流担当者が直接の指示を与えることができなくても改善の方法は無いわけではありません。


  荷主と運送業者のパートナー的な関係の構築がスタートになります。


  荷主が輸配送現場や道路事情、距離やどんな道路なのかを理解しておくことで発言ができます。運賃が高いといってもどんな条件であるのかを知っていないと的を得たものではないでしょう。


  運送業の側でも自社や運送のことに詳しい荷主の物流担当者とは親密な関係を築こうとしたり緊密に連絡を取ろうとします。叉、お互いが現場の問題点やルート組みについてもフランクに話し合えます。


  指示は出せないが分身としての運送業者が組織として動いてくれる、そんな改革現場は夢ではありません。

製造現場のムダ取りと同じくらい輸配送現場のムダ取りも可能性があるのです。それができるのは良好なパートナー関係が構築できた時です。お互いの利点がどんどん見えてくるでしょう。


今日のキーワード
”強いパートナー関係から改革が”