今日の朝日新聞の声・主張ページ。私の視点の原稿はニュージーランドのドミニオン・ポスト紙記者のレベッカ・パーマーさんによるものです。
「◆日本の暮らし この快適さはたまらないが」との表題が付いています。
東京で最初に驚いたのが地下鉄の駆け込み乗車であったそうです。階段を駆け下り閉まりかけたドアに必死で乗ろうとする乗客の姿は奇異に映ったようです。
次の電車が2,3分で入ってくるのに「なぜ?」と感じたのでしょう。ニュージーランドでは、風が吹いても雨が降っても15分遅れのバスを待っていた彼女も東京での3ヶ月間は彼女の考え方を揺さぶるには十分な時間であったようです。
せっかちになっただけでなく、便利さや質、気持ちよさや効果への期待などがずっと増したそうです。要するにベストなものを今すぐほしがるようになったのだと・・・。
こんな彼女の東京生活で大きく変わったもの、ニュージランドへ帰ったら苦労するだろうというような意味のコトも記しています。
こんな行がありました。
「日本は環境問題で何度も大きな壁を乗り越えてきた国だ。だが、私たちがベストを望む自分の欲望を制御できなければ、こうした努力だけでは限界があるかもしれない。私は日本の便利で快適な使い捨てスタイルにどっぷりつかってしまった。」
そう、3ヶ月で便利さという魔物にとりつかれてしまうということでしょう。
彼女はニュージーランドでのマイカー一人乗りも自戒しています。大きなムダがあることを。ただ人口が少ないので公共交通機関が十分走っていないから本数も少ないというのが理由なのですが・・・。
この記事、都市と地方、文明と自然など私たちが今、踏み込もうとしているテーマの原点を示しているようです。
私がつまみ食いで記している内容より、できれば全文を一読していただければと思います。
今日のキーワード
”簡単に陥る便利さの罠”