事故、事件、ミス・・・、物流にはあらゆる事が起こる可能性があります。
まだ、どの段階でかは分かりませんが、大手食品会社のカップ麺の異臭、防虫剤成分検出問題にはあらゆる場面で発生が想定されます。
製造段階において、直接混入はほとんど考えられないのが今の食品工場です。もちろん、防虫防鼠などで消毒は行われるでしょうが、厳重な注意と管理が行われているはずです。その前の段階のウェアハウスでもカップ材、フィルムなどと防虫剤などは分離管理されているのでないでしょうか。
一方、物流段階では一般的には食品とその他の商品は異なる物流網であるのが一般的です。お互いの商品が封を開けて混合することも考えにくいでしょう。
荷物という物体だけで考えるとどうしても事件性だけしか思いつきません。
しかし、防虫剤などの化学物質は「移り香」など固体では考えられない作用をします。もし、物流倉庫などで殺虫剤を置いてあれば空間で移った可能性もなきにしもあらずでしょう。
メーカーの見解では外装フィルムを密閉空間で防虫剤とともに置いておくと移り香が確認されたそうです。
そうだとすると、物流時の可能性も否定できません。
はっきりしない段階でどこで起こったのかを述べることはできません。しかし、物流には固体の維持管理だけでなく固体の中身、変質に対する注意もあらゆることを想定しておかなければならないということが分かります。
物流とはものを運ぶ、移動させることだけが使命ではありません。確かなものを確かにお届けする、これも物流の使命であることを銘じておきたいものです。
今日のキーワード
”物流人は幅広い知識を持ちたい”