ホンダの当期益が8.1%増という記事が目に入った。08年4~6月期連結で売上げ2.2%減、営業利益0.2%減ながら大型車の売れ行きが鈍る北米で小型車シフトを進めて利益を確保したようである。
利益幅が大きいからと大型車から抜け出せないビッグスリーの利益の現状、フランスのルノーが大型車工場の人員整理を発表していたのとは対照的です。
今後は鉄鋼の値上がりなどの影響を受けるためそう楽な見通しは立てられないようですが、小型車シフトは当然の流れだったようです。シビックやアコードなどの小型車が在庫不足で販売奨励金も減ったようです。ホンダでは北米で大型ピックアップトラックを販売していないことも堅調の要因としています。
一昨年から昨年にかけてのベストセラー本で「「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか」という会計本がありましたが、まさにそのことを示したような決算内容です。
一個あたりの利幅を取るのか、利幅はそう多くなくても数を取れば利益が出てくることの照明でもあります。
さて、どちらを経営スタイルとするかは個別企業の選択によります。
今日のキーワード
”利益を出すのは1個あたりの利幅ではない”