渋滞と行列 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 ゴールデンウイークというと必ず聞こえてくるのが道路の「渋滞」と各所でできる「行列」があります。昨日の夕方これをひもとく内容のことが毎日TVで放送されていました。


 道路の渋滞は何故起こるのかについて。


 普通であれば一定のスピードで走行しているのであれば全く問題なく流れるはずなのですが・・・・。ある円の円周上で車を基本的には4m程度の感覚でびっしり並んで一定のスピードで走ってもらいます。もちろん、4m間隔ですから高速というより低速の部類でしょう。ルールは一定のスピードと4m間隔を保つということです。


 実験結果はきれいに円周上で車が走行します。ある程度時間が経過すると何か間隔のバランスが崩れてきます。そうです4m間隔を保とうとするのですが微妙なスピードの調整ずれが生じるのでしょう。一度バランスが崩れると間隔が縮まったところから後ろの車はスピードを落とさざるを得ません。それが次々と後ろの車にも波及してきます。そのあたりで塊になってできるのが渋滞のメカニズムです。


 何か類似していると気づいた方もおられると思います。「ザ・ゴール」の中に出てくるドラム・バッファ理論に似ているのです。あの場面ではドラムの音に合わせて歩いたりロープで一定の間隔を保つなどが記されていたと思います。


 渋滞は想定以上の車が走る時、一定の間隔を保つこと、すなわちスピードが必ず一定であること、間隔が詰まりすぎないこと(間隔が適正であること)がそろわないと必ず起こるようです。


 サプライチェーンの中でのモノの動きも同様なことが考えられます。理想は需要のスピードと同じ流れで原料から生産、流通の全課程に一定の流れを保つことが求められます。これをどう作るのかというのが現実的なテーマなのです。


今日のキーワード

“SCMの視点で改革を行う”