「完璧」と「いいかげん」 | 「ロジスティクス・物流・マネジメント日々雑感」篠原ロジスティクスオフィス 篠原和豊

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 仕事のスタイルや改善の目標などで人や職場によって「完璧」型、「いいかげん」型の二つのパターンが見られます。

 広辞苑によればそれぞれの語意が次のように記されています。

かんぺき【完璧】(きずのない玉の意)欠点がなく、すぐれてよいこと。完全無欠。「―を

期する」

いいかげん【好い加減】①よい程あい。適当。②条理を尽さぬこと。徹底せぬこと。「―なことを言うな」③(副詞的に用いて)相当。だいぶん。かなり。「―待たされた」

 完璧追求型に見られる傾向として何事にも非のないように隅から隅まで徹底して詰めていきます。緻密な計画、細部に至るまでの徹底ぶりが特徴です。このタイプではあまりにも細かいことにより全体像を見失ってしまう傾向もあります。完璧のつもりができあがってしまうと似て非なるものという場合もあります。

 いいかげん型はいうまでもなくすぐ折り合いをつけてしまい周りから見て全く進歩しているように感じられないくらいの仕事や改善であることがあります。現状レベルでうろうろしているように見えます。

 スタイルを選ぶとすれば「完璧を目指しつついいかげんを積み重ねる」のが落としどころかもしれません。この場合の「いいかげん」は積極的ないいかげんです。つまり語意としての「よい程あい」ということでしょう。すなわちひとつひとつ階段を上っていく着実型です。今日よりも明日、明日よりも明後日というようにベターを求めていくものです。

 根を詰めているときによく言われるのでないでしょうか。「いいかげんに休憩したら」などです。完璧を目指すにはゴム紐を張りつめた状態ではかえって途中で挫折してしまうものです。

 目標は完璧、進め方はいい意味での「いいかげん」を積み重ねていくというのもいいのでないでしょうか。

今日のキーワード

“いいかげんは「好い程あい」の意もある”