季節波動の大きい商品に対する在庫についてはいくつもの困難な課題があります。
その根本的なテーマは、あるシーズンだけに対応するために生産能力を最高値に合わしておくのか、年間をならして平準化生産、長期間在庫を是とするかということです。
通常の在庫であれば必要量だけの在庫、すなわち1日分の在庫があればいいという考えができます。リードタイム1日ですべての必要量を確保をできるという大前提によります。
しかし、あるシーズンだけ飛びぬけて出荷量が多い場合、リードタイム1日の生産能力を備えておいた場合に残りのシーズンではその能力の多くを遊ばせることになります。
そこで、1年間をならして生産し在庫をふくらませていってピークを乗り切るという方法がとられます。
ここからも問題は生じてきます。この在庫はあくまでも見込の出荷量計算によっているからです。売れ残りの危険性もはらんでいます。
そこで同じ機械で二毛作的な方法がとれるような工夫がされる場合もあります。夏用商品と冬用商品のどちらもせいさんできる装置です。これであれば能力問題、日数問題の一部はかいしょうできることになります。
しかし、多くの場合は平準化生産で季節波動に対応することを選びます。投資費用を極力抑え、かつ在庫費用も抑制する方法です。そのために生産最大能力と在庫最大能力、在庫維持費用のバランスで最終決定がなされることになります。
結論的には個別ケースごとに解があるということなのですが・・・。
今日のキーワード
“日数調整は大きなテーマだが解は複雑な要因とともに試算”