物流ABCで算出されたデータを直感力で隠れている意味まで読み取る力をつけたいものです。そのためにはデータの深読みをする分析を何度も体験してみることで身についてくるのでないでしょうか。
分析の王道で多方面からの試みをすることです。
例えばアクティビティの大きな要素である人を見てみましょう。その人が動くことでいくらのコストがかかることになるのかは特定されています。人の給与は決まっています。例えば時給1,200円、分あたり20円です。そして活動時間です。そのアクティビティ1回をこなすのに2分かかるとすると単価は20円/アクティビティとなります。そしてそのアクティビティが5,000回行われたとすると全体で10万円かかったことになります。
これだけでもそのアクティビティに従事している人の給与が高すぎるとか適当だとかを検証することが必要になります。又、2分という時間が妥当なものかどうか、アクティビティ処理量についても本当に必要なものかどうかなども検証対象となります。
アクティビティが専門性を持った熟練を要するものか、誰でもできるものかについても深く読んでいきます。ここに現れたデータだけでは読み取れない活動単位の時間などは時間分析、動作分析などもやることもあり得ます。処理量なども場合によってはお得意先や生産部門など発生源にも遡り検証しなければならないかも分かりません。
とにかくあらゆる分析ツールを用い深く対象を読み取っていきます。
この読み取りがレポートとなります。こういった分析を何度も経験すると経験値から数字を縦,横,斜めにクロスした読み取りもできるようになるでしょう。そして、現場の人やものの配置や流れを見るだけである程度の数値化した景色も思い浮かべることができるようになってきます。
今日のキーワード
“分析経験を積むことで直感力も養われる”