日頃の業務にも通じますが「手軽に」できるようにすることを心掛けたいものです。
物流ABCを実施する場合もできるだけ手間や時間をかけず実施したいものです。これを行うことによって得られる効果と手間を天秤にかけてどれくらいの労力やコストをかけるかということでしょう。
よく耳にするのがコンサルタント会社に導入指導をやってもらったが「実際にデータを取ったり算出をするのは私たちだった、大変な人手と作業をおこなうことになってしまった」というような言葉です。
なるほど物流ABCではデータ取りやコスト算出をしなければなりません。手間はかかります。これを覚悟してやらないともう二度と行わなくなるでしょう。つまり、やったけど改善には結びつかなかった、ほかには利用できなかったなど徒労感だけが残ったのでしょう。
一方で物流ABCの膨大な効果を認め継続する企業もあることも事実です。これらの企業では物流ABCで世界が一変した、いろいろなしくみ自体がはっきりと見えるようになったなどが述べられます。
この二つの対照的な評価が出てくるのが物流ABCです。
言ってみれば、うまく使いこなせなかったところとうまく使いこなしているところの差です。うまく使いこなしているところがあるということは「うまくやれば効果がある」ということです。費用対効果、労力対効果などの「効果」は絶対的な条件です。そして効果を生み出す「装置」、すなわち実施の手順や方法をできるだけコンパクトにすることも大事です。そしてその装置が継続して使えるように装置を動かす人の育成、すなわち社内の人材育成を同時に行っていくということが欠落しないようにすることが大切になります。
今日のキーワード
“物流ABCはうまくやれるコンパクトなやり方を考える”