どのような調査でも完全なデータがそろうということはありません。物流ABCにおいても調査を行った日によってデータの出方が異なることはよくあります。いくら繰り返し性の高いところでも違いが見られます。
1ヶ月すべてのデータ収集をして各アクティビティに要した時間や処理量をとりコスト算出を行えばほぼ正確な検証が行えるでしょう。ただ、それには多大な労力をようすることになります。できるだけ労力を要さず求める検証が行えればと考えるのは自然の成り行きです。そこでサンプルをどう選ぶのかが負担感との関連で決められることになります。
できるだけ正確にデータを掴みたいという思いと,できるだけ手間をかけずに実施するというのとの折り合いです。
全く正確でなくても近似値は出てくるというのが答えです。調査日数は少ない方がいいでしょう。
コンサルタントの方によっては簡単なサンプル調査でもいいとするところもあります。3日分のデータが適当とするところもあります。中には四六時中、活動データを機械的に収集できるシステムを組んでいるところもあります。
結論的にいえば繰り返し性の現れるスパン分の調査を行えばいいということになります。例えば一般量販店向けのセンターであれば1週間分が調査対象期間としては妥当な期間といえます。すなわち処理量が曜日によって大変大きいからです。週末に向けての納入とその補充用としての月、火、そして店頭催しのの並べ替えが始まる水、木などイベント的にも大きく異なってきます。
従って調査対象期間は出荷量の波を見て決定すればいいのでないでしょうか。もちろん1日だけの調査でも一定のデータとして割り出すことができますので仕えないことはありません。いずれにしても挫折をしない調査期間を設定したいものです。
今日のキーワード
“調査は手軽に行うにこしたことはない”