コストが引き上がるものに「例外処理」がある。
通常通り普通にやっていればいらない費用である。作業ミスで品物を間違っていたのでそれだけを運ぶために追加便を走らす、数量が不足していたので同じように別便を作る、また、それに関連した納入先とのやりとり、現場での確認作業にもコストはかかります。お得意先からの締め切り後の急な追加注文で引き起こされる様々なアクティビティもコスト引き上げ要因となります。普通はケース納品を原則としているのを個数単位でも受けるとこれもコストは引き上がります。品切れの時もコストは上がります。緊急に追加受け入れのための様々な作業があります。
このような例外処理はよく調べてみると頻繁に発生しています。むしろ、物流センターの腕の見せ所はこの例外処理をうまくこなすのかであると嘯いているところもみられます。それくらい無理をむりでなくやってこなすのが物流担当者ともいえるくらいです。
例外処理は自社、自部門に起因するもの、お得意先、サプライヤーなど外部に起因するものなどに分類できます。
内部起因には仕事のレベルなどの質の問題、どうしてもそうなってしまうというしくみの問題があります。これらを発生したコスト構造を表してみると結構、見えてきます。どこかが突出しているのが分かります。これを元に改善していくということになります。
一方、外部に起因するものについてはサプライチェーンに関わるものです。チェーンの関連先、すなわちお得意先、納入先であったり仕入れ先であったりです。頻繁に変更をするお得意先、注文数が大きく波をうっているところ、品切れをよく起こす仕入れ先などそれぞれの関連先で特徴があるのでないでしょうか。これら関連先は営業部門や購買部門、あるいは社内の生産部門との協働作業でチェーンの質を高める努力をしなければなりません。
コスト分析のための資料、月次決算表、差異分析表、コスト構成表、コスト推移表などじっくりと見れば何か違うなというところは常に発見できるはずです。
現場に足を運ぶことと同じくらいコストの多くの資料も問題点を指摘してくれます。現場改善も現場の異常を改善する、今が異常ばかりの最低レベルであると考えスタートしますがコストも今が一番多く要している、どこが異常なのかといった見方で例外処理に対処していくことになります。
今日のキーワード
“例外処理は数多い、コストも引き上げている”