企業の今、いろいろな雇用形態の方々が集まっています。その是非はともかく職場総体としての力を向上するには誰しもが考え知恵を出していくことが求められるのでないでしょうか。
職場によっては社員が少数、主力はパートさんというところもあるでしょう。こういった職場で社員さんだけがミーティングをする、社員さんだけに伝達されるなどはマイナス効果が大きいことは常識的に考えられるのでないでしょうか。しかし、未だにこのようなところも多いのが現実です。
職場全体の底上げを図ろうとパートさんにも話し合いの場を持っていただき職場をよくしていこうという模擬ミーティングでの場のことです。
場を和らげるためのアイデアの出し方、ミーティングの運び方、みんなが対等な立場であることなど軽い体験をしていただいた後、テーマ決めをして解決策までをまとめていただくことをやっていただきました。
すばらしい目の付け所、やってみたいことなどが出てきました。現場観察のためのビデオカメラも自由に使っていただき作業をモーションレベルまで撮って観察することもしました。驚いたことに古参社員の方々のやり方に学ぶことも多いのですが明らかにムダな動きをしている部分があります。そこに参加していた方も何かこの作業だけは私たちの方が理にかなっているのではと思っているところでした。
そこで次の言葉が出てきました。
「所詮、パートだから・・・。」
何か言うとしっぺ返しをされる、言っても聞いてもらえないだろう、時間単位でやっているだけだから言われたことをやっていればいい、職場は社員さんのもので私たちは穴埋め的な存在・・・、といったような潜在意識が横たわっているのが明らかです。これが今のこの職場の実態であったことが分かります。
これからがこの職場での改革が始まっていきます。
社員さんとパートさんの垣根の取り払い、誰でもが参加できる改善チームづくり、たとえ社員といえどもパートさんなどみんなの意見やアイデアを批判しない、人それぞれの長所を生かしていく、すなわち気づきを出すのが得意な方、改善策を考えていくのが得意な方、それを形にしていく方など得意分野をおおいに発揮していただく方法です。
みんなが同じ目的を持って同じ方向に向かうため様々な見方、様々な気づき、様々なアイデア、様々な解決ステップを歩むにはやるべきことがたくさんあります。雇用形態の違いでせっかくの宝を寝かしておくことはないでしょう。また、社員さんが上という常識自体捨てることが求められるのでないでしょうか。
この職場の風土を変えるには相当のパワーがいりますが小さな意見にも耳を傾けようということをトップに宣言していただき進めていただくことになりました。
今日のキーワード
“みんな対等がチームを育てる”