出生率 | 向井幸一のブログ

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少子化の進行が加速しているようですね。昨年の出生者数はおよそ77万人で合計特殊出生率は1.20と最低記録を更新することとなりました。全国では1,20ですが東京では0.99と1を割ってしまったことが衝撃的に報じられています。人口が減らないために必要な合計特殊出生率は2.07といわれているので衝撃的な数値でした。

 

ただ気をつけたいことは率であって数値ではないことではないかと思います。東京では子供が生まれなくて地方では生まれているという勘違いをされる場合がありますが正しく出生者数を把握するには数値がより重要ではないかと思います。

 

合計特殊出生率は15~49歳の女性が生涯に何人の出産をするかを集計したものです。率で表示されるので分子には生まれた子供の数、分母は15~49歳の女性の数が当てはまります。合計特殊出生率を上げるには分子である子供の数を増やすか分母である女性の数を減らすことが有効です。合計特殊出生率が子供の数が増えて上昇することは効果的ですが出産適齢である女性の数が減って上昇することは好ましくないと感じています。

 

東京では若い人を中心に人口の流入が続いていますので分母は増え続けています。地方では進学、就職等の理由により若者の流出が続いて分母が減り続けています。出産者数に着目すると第一位は東京であり10万人を超えています。合計特殊出生率は低くても全国の出産者数の約1/7は東京に集中していることになります。合計特殊出生率は全国で評価する際には有効だと思いますが都道府県別では率よりも数値で評価したほうが適正ではないかと感じています。

 

地方では仕事が見つからなくて東京へ、進学のため東京へと若者が流出していることが最大の課題ではないかと思います。少子化対策は働く場所を整えていくことが先決であるような気がします。一方で東京では人口流入が続いていますので分母が増えています。少子化対策としては分子である出生者数を増やすという対策が必要ではないかと感じています。

 

都市と地方では少子化の原因が異なっているので対策も異なったものが必要な気がしますね。

率と実数、統計は正しく評価して考察していきたいものですね。