老後と時間 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

一生懸命働いてきてもいつかリタイアする日がきます。65歳まで働いて84歳くらいで亡くなると仮定した場合には現役時代に働いていた時間が年間1,800時間くらいとすると老後には20年間分の36,000時間が仕事に従事しないで自由に使うことができる時間となりますね。

 

36,000時間は結構長い時間であり何もしないで過ごす、趣味に勤しんだり社会貢献するにしてもあまりにも長い時間です。

36,000時間の恐怖という表現をされる場合もあります。この時間を有効に活用できる事柄を現役時代にみつけて準備しておいたほうがいいのではないかと考えています。

 

会社務めをしているときは毎日が長く感じ早く週末がこないかなと思うこともたびたびあります。老後には仕事をしなくなると今まで仕事で長いと感じていた時間を自由に使うことができるようになりますが目的と目標をもつことが大切であると感じています。

 

定年退職後の人間関係を考えて50代くらいから地域社会活動に参加として囲碁を始めた友人がいます。彼はリタイア後も地域社会に友人知人がおり囲碁をすることにより脳の老化防止にも役立っているようです。仕事を通じない友人知人を作っておくことはとても大切だなと感じています。

 

逆に定年退職後の目標がなかったためリタイア後に若年性認知症となってしまった友人もいます。現役時代には相当頑張ってきた方で切れ者といわれていただけに本人だけでなくご家族も気の毒な感じがします。目標、役割というのは必要であり大切だなと痛感しています。

 

私が現役生活を続けているのはひょっとすると36,000時間の恐怖から逃げるためなのかなと感じることもあります。仕事を継続しておけば目標と役割を喪失することなく生活することができますね。老後と時間の関わり方は現役時代とは異なるものであることを考えながら準備していただきたいですね。