介護職の待遇 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

生産人口の減少が続く中で介護職の離職率は高止まりしており人材不足が顕著になっています。介護職が不足する原因は様々な事項が考えられますが「他の産業と比較して収入が少ない」「仕事内容が体力的にキツイ」「将来への不安がある」等があると思います。

 

他の産業と比較して給与月額が7万円程度低いというのも一因になっていると思います。そのため処遇改善加算という介護報酬の加算で対応しています。来年2月にも一人月額7千円程度の処遇改善加算制度を設けるとのことです。

 

介護職の収入が増えることになる処遇改善加算はありがたい制度ではありますが1年ごとの加算、事務手続きが煩雑になり現場負担が増えるということもあります。手当であり基本給の昇給ではないので賞与、退職金等の増額に反映されないということもあります。

 

介護職によるお客様へのハラスメントが社会問題となっていますが逆に介護職がお客様からハラスメントを受ける機会も決して少ないとはいえません。社会風潮も「認知症だから仕方ない」「介護職なら多少のことは我慢しなければ」というような傾向がみられます。

 

事業者もひと昔前には「ハラスメントを受けた場合の受け流し方が上手になる」ことを善としていたようなところもあります。昨今ではお客様からのハラスメントには毅然と対応してスタッフを守るという事業者も増えてきましたが他の産業と比較するとまだまだ社員を守るという意識は希薄であると感じています。

 

いずれは誰もが行く道である高齢者に対する必須の事業である介護職が収入が人並に上がり、誇りをもって働くことができる環境作りが重要であると思います。ボランティアでは決して全うできない介護職に対する評価が上がる社会になってもらいたいですね。