サ高住の事業者様からのご相談がありました。運営されているサ高住では介護・医療の併設事業所がないのでケアマネ、医療、介護、看護サービスとも外部から提供していただいているそうです。複数の事業者の皆様に担当していただいてお客様がサービスを選択できる仕組みとのことです。
介護サービスの選択は本人・ご家族とケアマネが相談しながら最適なプランを組んでいただいているそうです。高齢者住宅における介護サービス提供として適した仕組みであると思います。
ところが新しく担当したケアマネさんから不思議な申出があって相談を受けました。申出内容は
・サ高住ではどこのサービスを受けるか住宅で指定してもらいたい
・他のサ高住では住宅事業者がサービス事業者を指定している
・緊急時対応、ご家族対応も住宅事業者が行っている
・介護報酬の加算、減算も住宅事業者が行っている
というものでした。相談者は住宅事業者がサービスを指定することは不適切でありどのサービスを利用するかは本人、ご家族、ケアマネが相談して決めるべきではないかとお考えのようでした。
ケアマネさんの申し出が変だと感じたので行政に確認してみましたが住宅事業者は介護サービスを指定することはできないという回答でした。
よく確認してみると当該ケアマネさんが知っているサ高住は介護事業所が併設されているものばかりで住宅事業者から「併設事業所のサービスを利用するケアプランを作ってもらいたい」と言われ続けていたようです。お客様の自由な選択を阻害するいわゆる囲い込みサービスになっていると感じました。
住宅事業者からケアマネさんにサ高住における介護サービスは在宅介護サービスでありお客様の選択により決まるものであり選択のお手伝いをするのは住宅事業者ではなくケアマネであることを説明して理解してくれたとのことでした。
本件からケアマネさんの知識と経験は大切であると感じると同時に併設事業所のサービスを指定するサ高住も結構多いことが分かりました。ケアマネも含めてサービスはお客様が自由に選択できるものであるという基本通りにサ高住を運営していただきたいものですね。