サ高住 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

平成23年に創設されたサービス付き高齢者向け住宅制度ですが当初は分かりにくい住宅でしたが最近は徐々に一般に認知されるようになってきたと感じています。高齢者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度から始まり高齢者専用賃貸住宅制度を経て現在に至っています。安心して生活できる高齢者に適した住宅という目的でスタートしました。

 

マスコミでも取り上げられる機会も増えてありがたいことだと思っています。一時期は囲い込みや過剰サービス提供が問題視されて良質な住宅ではないというようなイメージがありましたが最近は住替えて良かったと思っていただける住宅の紹介も増えてきたような気がします。お客様の選択肢になることができればいいですね。

 

今朝も情報番組でサ高住が安心の住まいとして紹介されていましたがサ高住ではない物件をサ高住として放送していました。取り上げられた物件は千葉の高齢者住宅でした。広めの居室、食堂があり併設されているテニスコート、ゴルフ練習場、カラオケルーム、麻雀ルーム等の豪華設備で悠々と生活されている高齢者の皆様が紹介されていました。

 

この物件は私も見学させていただきましたが時代の先取りをしている住宅であり需要は高いと感じました。ただ賃貸住宅ではなく分譲マンションであり月々の生活費も品質に見合った額であり安価とはいえないと感じました。アメリカのリタイアメントハウスに似ており一定の資産と収入がある高齢者を対象にした住宅だと思います。

 

分譲マンションなのでサ高住、有料老人ホームのいずれにも該当しない物件です。事業者の方ともお話ししましたがそもそもサ高住や有料老人ホームを供給する気はないということでした。コンセプトがしっかりしているので人気があり入居率が高い住宅ですが一定の顧客層を対象にした物件だと思います。

 

高齢者の皆様の選択肢が拡大することは望ましいことだと思いますが報道で紹介されると高齢者の中には結構費用がかかるんだなと感じてしまうかもしれないと思います。入居時に多額の費用が不要というのがサ高住のいい点だと思います。紹介された物件のように良質な空間とサービスを受けるにはそれなりのイニシャルコスト、ランニングコストが必要になります。

 

低廉な賃料で自立から要介護まで、単身からご夫婦まで安心して暮らすことができるサ高住の認知度がもっと上がってもらいたいなと感じました。