サービス付き高齢者向け住宅に併設されている居宅介護支援事業所のケアマネさんからのご相談が以前にありました。訪問介護事業所も併設されているサ高住ですが相談内容は経営者からの指示が
・限度額一杯のケアプランを作成すること
・サービスは併設の訪問介護事業所のみ使うこと
を厳命されているので指示通りのケアプランを作成してきたが併設の訪問介護事業所のスタッフが少なくなってきたため外部の訪問介護事業所にサービス提供をお願いしたところ「自社でサービスしなさい」「ヘルパーが足りないなら残業、休日出勤させて提供させなさい」「外部事業所のサービスを使うことは会社に対する背任行為だ」等を言われて悩んでいるとのことでした。
ケアマネとして法律に則った仕事をするべきとアドバイスしました。都道府県、保険者に相談することも検討してみてはと進言しました。相談の結果県からはケアマネとして責任をもてるプランを作成すべき」と言われただけとのことでした。
かなり悩んだ結果、退職したとのことでした。ケアマネとしてお客様である高齢者に最善のプランを作成したいが背任行為だとまで言われると仕事を続けることは難しいと感じたそうです。経営者には介護保険法の説明をして改善をお願いしたそうですが全く聞いてもらえなかったとのことです。退職を決意するまでに担当しているお客様のことを考えると辛かったですが自分自身がダメになっていくようでやむを得ない判断でしたとのことです。
このケアマネさんは本当に悩んだと思います。経営者の指示に逆らうことは組織の中では難しいかもしれませんが専門職として基本通りに仕事を進めることはプロとして必須な素養ではないかと思います。
お客様のことを考えて仕事をすることができるプロが増えていただきたいものですね。