社会福祉法人 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

兵庫県の社会福祉法人において不明瞭な会計処理により使途不明金が1億円以上に上り監査に入るとのことです。複数の介護施設を経営している社会福祉法人とのことです。

社会福祉法人は事業税の免除等の優遇税制が適用されており入所者に対しても捕捉給付という名目で介護保険から事業者に給付金があり民間企業と比較してかなり優遇されていると思います。


このような環境で使途不明金があり経営者に裏から還元するようなシステムを構築したというのは正に社会福祉制度を食い物にしているとしか思えませんね。この法人ではサービス付き高齢者向け住宅を建設費補助を受けながら今年オープンさせていますが全98戸のワンルームで建設費が15億円とのことです。これから本格的な調査が行われると思いますがダミーのコンサル会社を経由してかなりの金額が経営者に裏から還元される仕組みです。


賃貸住宅管理をする立場から一般的に考えると98戸のワンルームマンションであればハイグレードな設備と充実した共用部分を作ってもせいぜい7~8億円もあれば十分に建設できます。2倍くらいの価格にふかしておいてキックバックを受けるというのは古くからある手口ですが社会性のある社会福祉法人でこのような不正行為をしていることが悲しいですね。


キックバックにより不正な利益があるくらいならお客様、スタッフに少しでも還元しようという気持ちにならないのが不思議です。入所者、ご家族、働いてもらっているスタッフに感謝と思いやりの気持ちがあれば不正利益の個人的な蓄財にはならないと思います。

社会福祉法人は優遇されているのは経営者の個人的蓄財を助けるためではないと思います。

余剰利益はお客様、スタッフに還元するという人間として最低限度の矜持をもって事業に取組んでいただきたいですね。