2,520億円 | 向井幸一のブログ

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莫大な金額ですが新国立競技場の建設予定額です。エコ、コンパクトを主眼にオリンピックが開催されてきました。21世紀になって来年のリオデジャネイロを含めて5回の開催になります。それぞれ5か国のオリンピックメイン会場の建設費は合計で2,480億円とのことですから今回の東京オリンピックメイン会場建設費がいかに突出しているか明確です。


今年度の社会保障制度改定に伴い介護保険では1,500億円が削減されました。社会保障費のために消費税が上がったはずなのに実際には社会保障費は削減、箱物建設費は拡大という結果になっています。

新国立競技場は収容人員が8万人とのことですがオリンピック終了後に8万人を集めることができるイベントは年間に何回実施できるのでしょうか。人口減少社会なので厳しいですね。


フルに活用して収益を上げても維持管理費等が大きくて毎年60億円の赤字が見込まれるとのことです。

各国ともエコ、コンパクトなオリンピックを開催してきましたが平均の5倍以上の建設費を要する会場を各国の皆様がご覧になってどのように感じるのでしょうか。日本は1,000兆円を超える債務国であることを世界は知っています。重厚長大な20世紀型の建物が必要と思っていただけるのでしょうか。


また20年、30年後に子供・孫の世代になって維持管理費が膨大にかかる建築物をみて何を感じるのでしょうか。厚生年金会館、郵便貯金会館等の税金・保険料の無駄遣いによる負の資産を償却することに疲弊している現実がありながらまた同じような箱物をつくることには先人の知恵、反省が活かされているとは思えないですね。


常識外れな建設物で世界の笑いもの、後世に負の資産を残すようなことがないようなエコ、コンパクト、再利用可能なメイン会場になって欲しいと思います。

箱物より安心して結婚ができ子供を産むことができ、年齢を重ねていくことができる人に優しい国であって欲しいなと思っています。