取材 | 向井幸一のブログ

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高齢者住宅の管理運営をしている高齢者のブログ

今日はこれからシンクタンクの取材を受けます。テーマは「介護保険制度改定による高齢者住宅の課題と将来展望」といったものです。私が2月に専門誌のインタビューを受けた際の記事を読んでさらに詳しくお聞きしたいとのことです。

高齢者住宅業界は医療・介護系事業者が主流で賃貸管理会社は少数派というのが実態なので当社は珍しいと思われるのかもしれませんね。


インタビューアーは優秀なアナリストの方なので情報交換を兼ねて取材していただこうと思っています。

今年4月に実施される介護報酬改定はマイナス改定で介護事業者にとっては売上が下がるという内容なので死活問題です。昨年の介護事業所の廃業・廃止・倒産件数は過去最大になったとのことですがマイナス改定の影響が大きいため今年はさらに増加することが予想されています。


高齢者住宅事業では賃貸管理と医療・介護事業は別々に事業収支を組み立てることが重要だと思っています。高額な医療・介護報酬を期待して賃料を低く設定している物件はかなり多く存在しますが公的保険報酬のマイナス改定は今は入口であってゴールではないことを考えるとますます厳しくなっていくのではないかと思います。


既に4月から賃料の値上げを入居者に通知した有料老人ホームも散見されます。介護報酬が下がった分だけ入居者に転嫁するという考え方ですがお客様不在な運営方法だと思います。

住宅事業はハードとソフトサービスによるお客様満足度により収益を改善していくことが基本であって介護保険報酬で組み立てる事業ではないと思います。


今後も医療・介護報酬は改定ごとに下がっていくことは間違いないと思います。その都度、減収分をお客様に転嫁して自社利益は守っていくという考え方はいつかお客様から評価されなくなると思います。自社の創意工夫で時代の変化にいち早く対応できる先を見通した経営をしていきたいですね。


取材では将来展望と対策について正直なところをお話しするとともに取材者であるアナリストと情報交換をしたいと思っています。