創作◆ある日のお話。 with Wave★《ダーリンは芸能人》二次創作短編 | 二次元のカレに逃避中♪

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主に、SNSアプリの乙女ゲームについてのレポ、および携帯恋愛ゲーム《ダーリンは芸能人》(LoveDuetを除く)をベースとした妄想2次小説を書いてます。※PC推奨です
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注意 当、二次創作小説(シナリオ)を初めて読まれる方は先にこちらをごらんください。


非常に非常に短いお話を1つにまとめました。

ついでにタイトルも変えました。


本ページに於いて㈱ボルテージ《ダーリンは芸能人》の画像を使用しております。

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ある日のお話。with Wave

~ 手足4色陣地取りゲーム ~



《ダーリンは芸能人》二次創作短編







公園の木々が赤や黄色に変わりつつある、秋のとある日。

Wave の元に玩具メーカーから荷物が届いたらしく、遊びにおいでと声が掛かった。


「トゥイスタター…って、ルーレットを回して『右手、赤』とか『左足、黄色』とかいうアレ?」

「そうそう。 単純だけと結構面白いよー」


出迎えてくれた亮太くんに連れられて一磨さんちのリビングに入ると、義人くんと翔くんが非常に無理な体勢でプレイ中だった。


「すご…」


さすがダンスが得意な翔くんたち、普通の人なら倒れてしまうような体勢なのに、身体が柔らかいのが功を奏しているのかしっかりと留まっている。

その中でふと気付いたのは京介くんがいないこと。

そういえば、夕方までお仕事って言ってたっけ。

そんなことを考えていると、「義人、アウト〜」と亮太くんの声が。

見ると、義人くんがシートの上に転がっていた。


「やったー、オレの勝ちー」


ガッツポーズで歓喜している翔くんが私に気付いた。


「あっ、海尋ちゃん! 一緒にやろうよ!」

「簡単そうで難しいよね、これ?」

「大丈夫だってば!」


翔くんに手招きされて、私は羽織っていたカーデを脱いでシートの上に立つ。


「海尋ちゃん先攻でいいよ」

「あんまり先攻後攻は関係ないけどねー」

「うるさいよ、亮太」

「じゃあ、海尋ちゃん、いくよー。
 …左足、黄色」


だけどその後、何度やっても負け続けた。

何度やっても、数回でヘタって倒れて続かなかった。

(私には才能ないのかなぁ?)

そう思いながら挑戦し続けて、何回目かのとき。

結構いいところまで来たのはいいけれど。

(え、これ、ヤバくない?)


とんでもない体勢になってしまった。


毎回囃し立てる翔くんが無言で顔を赤くして…。


そんな時だった。



「なっ…何してんだよ!!!」



突然、乱入者の声が聞こえてきた。



「京介くん?!」

「京介?!」

「あちゃー」

「よりにもよって…」


京介くんが怒りの大魔神モードで顔を赤くしてるのは分からないでもない。

亮太くんが私に覆いかぶさってる状態だったからだ。

傍から見たら、ものの見事に私が後ろから襲われているような体勢だ。


「そんなこと言ったってさー。 仕方ないじゃん、こういうゲームだしー。
 文句はルーレット回してたヤツに言ってよね」

「えっ、オレかよ?!」

「も、もう引き分けでいいよな?!」


一磨さんの言葉に、ちぇー、と言いながらクスクスと笑ってゲームシートから退く亮太くん。

それでも京介くんの怒りが収まりそうになかった。


「ホント、たまたまなんだよー」

「ズルしてなったわけでもないんだし。 な?」

「…」


ブスッとしたままバッグと脱いだ上着をソファに放り投げて、京介くんはゲームシートの上に立った。


「え、やるの?」

「やる。 一磨、よろしく」

「ルーレット回すヤツ、指定すんのかよ」


翔くんが持っていたルーレット盤を一磨さんに渡して、次の挑戦が始まった。


「じ、じゃあ、京介。 左足、赤」


京介くんの機嫌が悪いままゲームをするの嫌だなぁ…と思いつつ、進める。

と、何回目かの指示で。

お互いの顔が近付いた。


“ちゅっ”

「〜〜〜〜っっ!」


思い掛けない攻撃で私はへたり込んだ。


「な、なにやってんだよ、お前!!」

「えー、可愛かったし?」


翔くんの焦ったような声に、飄々と言ってのける京介くん。

その後、何度やっても京介くんと顔が近付いて、そのたびに軽くキスされて。


「「お前ら、イチャつくんならもう帰れ!!」」

「えー」


京介くんはクスクスと笑うけれど。

お前らの「ら」には私も含まれるわけで。

私まで怒られるのは何か理不尽…だよね。


〜 end 〜