創作◆なにげない、ある日のワンシーン by 中西京介★《ダーリンは芸能人》二次創作短編 | 二次元のカレに逃避中♪

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非常に非常に短いお話です。


本ページに於いて㈱ボルテージ《ダーリンは芸能人》の画像を使用しております。

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また、本文途中に出てくる歌詞は中森明菜〈ドラマティック・エアポート〉の一部を抜粋しました。

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なにげない、ある日のワン・シーン

〜 ドラマティック・エアポート ~

 by 中西京介



《ダーリンは芸能人》二次創作短編







スタプロFC限定感謝祭の会場を出てすぐ、近くのICから首都高速にのる。

時間は午後10時。

海尋が乗る沖縄からの飛行機が羽田空港に着陸するまであと1時間だ。


「間に合うかな」


羽田空港駐車場への予想到着時間が22時30分とカーナビが示すのを見てそう独り言つ。

と、かけていたカーレディオから流れてきたのは、少し前に彼女が「好きだけど、ちょっと嫌いだけど、でもやっぱり好き」と言っていた曲。

カラオケに行くとよく歌っている。


『霧雨 濡れていたエアポート
 フロントガラスの彼方に
 あなたを連れてくる翼
 ぼんやりと滲んでいた 雨のせいなの?』


オレがL.A.から帰ってきた日のことを思い出すらしい。

あの時は向こうに行きっぱなしで連絡せずにいた。

それには理由があったのだけど、それによって彼女を悲しませたことは確かだった。

そんなことを思い出しながら空港中央ICを下りて、第二ターミナルに近い駐車場へと向かう。

その時、ちょうどどこかからの飛行機が滑走路に入ってくる様子が見えた。

時間的に海尋が乗っているものとは違うようだけど。

それでも到着ロビーで出迎えるためにはちょっと急がないとね。

午後11時を過ぎて到着する飛行機の搭乗者を迎えに来た人は疎らで、到着ロビーは少し閑散としていた。

早く会いたい気持ちを抑えて待つこと10分。

ガラス扉の向こうに見えたのは。


「海尋……!」

「…京介くん!」


キャリーケースを引っ張りながら駆けてくる愛しいカノジョ。

1週間ぶりの再会。

両手を広げて、飛び込んでくる海尋を受け止めた。


「ただいま!」

「おかえり」


海尋がいれば他に何もいらない。

彼女の笑顔を見て、オレは心の底からそう思うのだった―――。


〜 end 〜