先月の睡眠学会学術集会に参加して感じた事 | ウメナ寝具の快眠BLOG

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静岡県三島市の「睡眠と寝具のお悩み相談室ウメナ寝具本店」の【店長(睡眠健康指導士・sleepdesigner)】が書くブログです。睡眠の話、睡眠に絡めた寝具(布団)の話、お店の情報などを載せています。

先月27日と28日に名古屋で開催された睡眠学会の定期学術集会に参加してきました。その時に知った事、感じた事をまとめようと思います。




「子供は光に敏感」

夜を過ごす環境の光の照度(明るさ)や色温度(光の色)の違いが大人と子供のメラトニン分泌にどんな影響を与えるかという研究で、明るい部屋で過ごす子供、色温度の高い白色系の部屋で過ごす子供はメラトニンの分泌が抑制されてしまうとの報告がありました。

現代生活において人工照明を使わない光環境で生活をするのは不可能です。ですが、人工照明の質(明るさや色)を工夫すれば体に対する悪影響を抑える事は出来そうです。

子供の寝つきの悪さや不眠症の改善に夜を過ごす空間の光の質を見直す事は本当にオススメです。

ちなみに、私の自宅の照明は電球色がメインです。下のホテルの寝室の様な感じです。これが当たり前になると、もう白色系の部屋で夜は過ごせません。明るすぎて辛いんです。




「スマホの時間制限アプリ」

学校の先生や子育てをされている方は既に知っているかもしれませんが、子供のスマホ利用をコントロールできるアプリがあるんですね。これは非常に使えるアプリでしょう。未成年がスマホを持つ場合は標準でダウンロードする位の方が良い気がします。

WHOが、オンラインゲームなどにのめり込み、生活や健康に深刻な影響が出た状態を「ゲーム障害(ゲーム依存症)」と呼び、精神疾患として扱う事にもなりましたしね。

『時間制限アプリ』で調べると色々と出てきますね。知らない方、特に子供を持つ方は是非ご活用下さい!今回の学術集会会長で愛知医科大学睡眠科の塩見先生も真剣におっしゃっていました!




「子供のイビキに注意」

小児閉塞性睡眠時無呼吸という疾患がある事を知っていますか?いわゆるイビキの途中で呼吸が止まってしまうアレです。大人のぽっちゃり系の方に多い症状ですけど、実は子供でも無呼吸になる事があります。

しかも子供の場合は単純な太り過ぎが原因じゃない場合もあります。口蓋・咽頭扁桃肥大といって口の中が極端に狭くなってしまっている場合です。この場合は手術で摘出すれば劇的に改善します。

2歳位から治療の介入が必要じゃないかと提言する医師もいますので、子供がイビキをかいていて、夜中に呼吸が止まっている様なら専門医に相談して欲しいです。子供の発達と睡眠は大きく関係しますのでね。

『小児OSA』で調べてもらえると色々と出てきます。




「朝型と夜型ってそんな簡単に分かるのか…」

ヒトには朝型と夜型が存在し、それは遺伝子レベルで決まっている事が分かってきました。その様な身体的特徴を理解して働き方や生き方を柔軟に考える必要が出てくるでしょう。

ただ、遺伝子を検査もしないで質問票だけで朝型と夜型を診断する事には正直違和感があります。

私は地球の環境に合わせて生きる事が基本だと思いますので、昼行性動物のヒトは太陽の出ている時間に活動し、太陽が出ていない時間は休息する方が自然だと思っています。その基本の中で少し朝に強い人、夜に強い人がいる位のレベルじゃないのかなって思うんですよね。

睡眠に悩む人、睡眠をしっかりとりたい人は、自分が朝型か夜型かを考える前に、今の睡眠時間は自分に適切か、光の浴び方に問題は無いかを見直す方が先決だと思います。




「気分障害と光」

うつ病や躁うつ病(双極性障害)に代表される気分障害は高い確率で睡眠障害との併発が認められます。とりわけ睡眠障害の概日リズム障害との関連性が高く、その治療に有効な「高照度光療法」や「ダークセラピー」が気分障害の治療にも有効だそうです。

高照度光療法は物凄く明るい光を日中に浴びるという方法やダークセラピーとはその逆に夜間に暗い部屋で過ごす方法です。これだけ聞くと「なんだそれだけ?」って気もしますが、正直そうなんです。でも、しっかり効果があるんです。

高照度光療法はアスリートの時差ボケ対策にも使われてメディアにも取り上げられましたね。

高照度光療法の機器は通販で簡単に買えるんですね。ちょっと買ってみようかな…。




「新規睡眠誘因遺伝子"nemuri"」

nemuriって名前の遺伝子がある事を始めて知りました。これは今度筑波大学で研究室を持つ戸田浩史先生がペンシルベニア大学のハワードヒューズ医学研究所での研究で見つけた遺伝子です。

このnemuriが睡眠を誘発させるそうです。睡眠のメカニズム解明にまた一つ前進しました。

しかもnemuriには抗菌性ぺプチド活性があり、睡眠と免疫系が分子的レベルでの接点を持っている事も示唆しています。良く言う睡眠不足は免疫力低下を招くというメカニズムの解明にも少し近づいたという事だと思います。




こんな所ですかね。


睡眠学会の学術集会は一般口演の会場まで含めると全部で11会場あり、シンポジウムやセミナー形式で1会場で1日2~4口演行われます。それが2日間あります。下の写真は初日のプログラムですが、各会場で同時進行で行われるので聞きたい口演が重なると本当に辛いんですよね。




参加者には後日、動画配信とかやってくれないかな…。有料でもいいし。


さて、学術集会翌日のBLOGでも書きましたけど、私にとっては体(睡眠)に対する光の影響力の大きさを考えさせられる学術集会でした。


快適な睡眠を得る為の寝具選びをお手伝いしながら、快適な睡眠を得る為の「正しい光の浴び方」もしっかりアドバイスしていこうと思います。


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by sleepdesigner:圭(睡眠健康指導士・ダウンプロフェッサー)


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