ご主人さまと犬の、とある週末【19】つらい | 夢 出会い 魔性

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「ああ、明日ヒマになったよ」


わんわんの髪をいじりながらご主人さまが言う。

「え?」

「明日弟が都合悪くなった。空いちゃったなあ」


ちょっと意地悪そうに笑いながらご主人さまがそう続けた。

この言い方は、
『明日も空いたよ。会う?』ってことだ、きっと。


「明日もわんわんとデート?」

「寝てようかな(笑)」

「わんわんとデートね!」

「なんだよ(笑)」


仕方ないなあ…って顔で笑ってるけど、
ホントに寝てるつもりならヒマだって教えてくれるはずないもの。

ご主人さま、頭をなぜたりしながら言ってくれてるもの。


明日も会えるんだ…って嬉しくなりながら、ガストの駐車場に車は滑り込んだ。

席に通されたら、ご主人さまが「何食べる?」って聞いてくれた。

「わんわんラーメン食べたからお腹いっぱい」

「で、なに食べる?」

「…お腹…いっぱい」

「甘いもの?」


だめ。
ご主人さま聞いてない。
だって酔っ払い(笑)


「…じゃあ…プリンたべる」

「プリンー?これくらいガツンといきなさいよ」


ご主人さまが指してるのはプリンパフェ。

ああだめだあ…って思って、ちっちゃい声で「じゃあプリンパフェ」って返事した。

ご主人さまはカレーうどん食べてた。
きっと自分がお腹すいてたんだ(笑)


「今日は飲み過ぎた」

「うん、すぐ判った(笑)」

「ずいぶん飲んだからなあ」


食べながら他愛のない話しをして、
今日お友達と飲みながら話したことなんかを教えてくれた。


お友達さんは悩み事があった。

人間は、負の感情のほうが巻かれやすい。

…そういうことだと思う。

きっと、お友達と飲んで話して酔っ払って、
少し負の感情に巻かれたのだ、ご主人さまは。


わんわんとの会話の流れも、ちょっと怪しめになってきた。



「俺の駄目なところは」

…ダメなとこ?

「子供がいないところだ」


そうご主人さまが口に出した時に、胸を鷲掴みにされたみたいに苦しくなった。

ぎゅうぎゅうと、心臓を一握りにされているみたいだ。