🧓👦 末子と祖父の絆が生まれるまで──
長子が生まれたとき、
父にとって**初めての“外孫”**でした。
👶✨だからか、よく目をかけてくれていて、
二子はというと、とても大人しくて従順なタイプだったので、
こちらも自然と距離は近かったように思います。
でも……
末子と父は、どこかぎこちなかった。
子どもである末子も、どことなく照れていて、
自然体ではいられなかったようです。
🕰️父は昭和一桁生まれ。母にベッタリで…
父は典型的な「昭和一桁世代」。
家庭では**“母至上主義”**のようなところがありました。
🧓💗👵 母が元気なうちは、
いつも母のそばにいて、母の意見が第一。
だから実家に私たちが呼ばれることはあっても、
父が我が家に遊びに来ることなんて、一度もありませんでした。
🌸それでも…転機は突然訪れました。
末子が高校に入学した春。
突然の出来事が私たちを襲いました。
母が急逝。
まさか…と思うような別れの中で、
父は一人暮らしを余儀なくされました。
🏠そこから、父と末子の関係が変わりはじめた
母を亡くしたショック、
そして日々の孤独のなかで、
父は初めて「家族と繋がろう」としてくれるようになった気がします。
週末にこちらから実家へ顔を出すと、
父はぽつりぽつりと話し始めるようになりました。
🍵👦 末子とも、少しずつ言葉を交わすように。
いつの間にか、
父と末子の間には
**「祖父と孫」**というよりも、
**「ソウルメイト」**のような不思議な関係ができていったのです。
✨「祖父と孫」から「人生の理解者」へ
父と末子は、
お互いにあまり多くを語らない性格だったのに、
なぜか心が通じ合っていた気がします。
末子が進路に迷ったときも、
藝大受験に挑むと言い出したときも、
父は黙って支えてくれました。
🎨
「やりたいなら、やってみなさい」
そんな短い一言に、
どれほどの想いが込められていたか。
🕊️あれからもう4年…父は旅立ちました。
末子が15歳のとき、
父が旅立ってからもうすぐ4年になります。
でも、あの晩年の5年間――
父にとっても、末子にとっても、
かけがえのない時間だったと思います。
👼
父がそっと差し伸べてくれた支援と
言葉少なな愛情は、
今でも末子の中にしっかりと生き続けています
🎓そして今、末子は24歳。夢に向かって
末子は今、24歳。
あの頃に芽生えた絆を胸に、
本気で“デザイナー”を目指して日々頑張っています。
🌟
「おじいちゃん、見てる?」
空に向かってつぶやくその背中が、
ちょっぴり大人になったように見えました。