3ヶ月間禁酒令 その2 | SKYのブログ

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オーストラリア、シドニーから

アラブ圏の人々は宗教上の戒律が厳しく、一部の特権層を除いて、一般の民衆はアルコールを呑む機会がないので、アルコールの味を一切知りません。



従って「お酒を呑んで大暴れしたり、人と喧嘩したり、呑み過ぎて病気になったり・・・・」そんな経験がないので、ある意味では幸せかも? 

このことは、飲酒運転で「交通事故を起こして人生を狂わすハメになった人」のことを考えると、まさしく、アルコール禁止国に住んでいる方が幸せな人生を過ごせることになります。



豪州永住者対象に英語無料レッスンがあるのですが、Council(市役所)から派遣された女性先生(アラブ圏オマーン出身)が “ お酒は人間を迷わせます。 私の国では禁酒令があって一般の人はアルコールは一切生涯呑みません・・・” と静かな口調で云われてシューンとしたことを思い出します。

しかしながら、我々、自由主義圏では、アルコールは快適な生活を維持するためには欠かせない手段となっています。 呑み助が勝手に理屈をコネているようにも思えますが・・・・



次のような日本人各種イベント・・・・・どう思われますか?

結婚式、入学式、記念パーティーなどの慶事から、ご葬儀、法要などの弔辞まで、その他、銀婚式、金婚式、披露宴、落成式、創立記念式典、その他式典、還暦、古希、喜寿、米寿、白寿、受賞パーティー、式典/周年記念行事/同窓会/祝賀会/謝恩会/就職祝い/退職祝い/出版記念会/個展開催/受賞記念/長寿の祝い/新築祝い/個人の呑み会などなど・・・・


どの、機会でも、たっぷりお酒が呑める千載一遇のチャンス、 そして、同時に、もの凄い物入りの出費ばかりが続くことになります・・・・

これらすべて・・・アラブ圏の生活習慣を真似して、例えばアルコールを禁止したら・・・・どうなることでしょう・・・・?


参加者全員が水、ジュースだけですべての記念行事を遂行したとしたら・・・質素、清潔、純粋無垢で現在とは雰囲気が大きく変わることでしょう。

アルコールがなくても「ノンアルコールビール」も世間に浸透しつつあります。 飲酒運転もなくなり、二日酔いもありません。 

宴席での喧嘩トラブルも激減するはずです。 割り勘負けもないので、アルコールの呑めない人にも朗報です。 

日本のアルコール総消費/総売上高は1991年の11兆8千億円がピークでそれ以降、年々減少しています。  

2007年総売上高は7.9兆円と国税庁から発表されています。(その内、税収は1兆円以内)近年の日本人一人当たり(成人以上)平均消費量は8.3リットル(一升瓶に換算して一人平均年間5本足らず)一人当たりの世界平均で第70位。 トップ26位迄はロシア、チェコ、ハンガリーなどすべてヨーロッパ勢です。 極端に寒い国、または暑い国ほどアルコール度の高い種類を消費する傾向にあります。


日本人の一番の好みは何といっても アルコール度5%程度の手軽なビール Beer が好評。 もちろんビールだけでなく発泡酒、チューハイ、日本酒、焼酎、ワイン、ウイスキー、何でもござれの自由な国 JAPAN です。

酒で経済を活性化する「サケノミクス」活動が人生を豊かに盛り上げてくれているようです。 それも良し・・・・但し、ほどほどに・・・・


私の身の回りで “お酒を呑み過ぎて身体を壊した・・・” という人が何人もいます。明日は我が身と考えて、もうしばらく自重します。 “三杯は酒人を呑む” というセリフを忘れずに・・・

還暦を過ぎても、足腰、見た目の若さにも自信のある人は、初スキーを体験したり、初オヤジバンドを楽しむといった変わり種はニュースのネタにもなりますが・・・・加齢に伴い、足から目、耳とだんだんと悪くなるのは自然のなりゆき、 還暦を過ぎると普通の人は散歩ができても “走る” ことがむつかしくなります。

久しぶりに同窓会などで幼馴染と再会しても出てくるセリフは “身体の衰退” の話ばかり・・・自律神経の乱れと、それに伴う頭痛、めまい、うつ症状、不眠症、肩こり、高血圧、難聴、耳鳴り、視力減退、腰の痛み、胃腸の病気など病名にはきりがありません。


その他、前立腺肥大、動悸、息切れ、歯痛、口内炎、狭心症、不整脈、坐骨神経痛、便秘、冷え症などなど・・・・ これらどれにも該当しない高齢者はいません。
これらの症状には一切かかわりのないのは、若さあふれる少年少女だけでしょうか・・・・健康体の人は肩身の狭い思いをします・・・・

一病息災 

昔の人は良い諺を残しますね・・・・持病が一つくらいある方が、無病の人より健康に注意し、かえって長生きする・・・・とか・・・

「持病」があることは決してマイナスばかりではありません。 かっては「無病息災」と云われていましたが、現在では「一病息災」は決して悪くないのです。


健康で一切病気知らずの人は病院に行くことがないので、定期的な検査、健康チェックを受けないので、自分の体調の変化に気づきません。

しかし「持病」を持っている人は、定期的に病院通いするので「持病」以外の病気についても医者に気付いてもらえるチャンスがあります。 

そう考えると「一病息災」もまんざら悪いものでもありません。 (終)