かつて 冷戦時代、ソ連共産圏は「鉄のカーテン」、中国共産圏は「バンブーン(竹)カーテン」と呼ばれて、それぞれの国内情報が自由主義圏内には届かない時代がありました。
1970年代後半、台湾を旅行した際に、親しくなった台湾人が “中国本土の日常生活は?” と熱心に私に問いかける姿勢に驚いた。当時、台湾人は中国本土情報がほぼゼロだった。それからわずか数年後、1980年、中国政府は経済体制の改革「四つの近代化」をスローガンに掲げて対外開放、併せて旅行の改革開放政策も実施するようになる。
長年の鎖国状態だったバンブーンカーテンを世界に開き、中国人には「夢のまた夢」だった海外旅行を沿海部の富裕層を中心に制限枠を拡大してゆくことになります。そして2000年 1047万人、 2001年 1213万人、 2006年 3452万人 と中国人の海外渡航者数は年々膨れ上がってゆくことに・・・・
今や人口13億人をかかえ経済成長が著しい中国は、近年、富裕層のみならず、一般の庶民も「海外旅行に出かける夢が持てる時代」となりました。
2000年頃は中国人の団体旅行が一部解禁となり、まず最初に買い物とギャンブルが楽しめて且つ言葉に不自由しない香港・マカオが脚光を浴び団体さんがおしかけました。
その後、年々海外旅行の制限枠を緩和、ついに2010年7月に個人観光ビザが解禁されたことにより、爆発的に増加、海外旅行ブームの到来です。
いまだ、一部制限があるとは云え、多くの中国人が自由に海外旅行をすることが出来る時代となっています。
中国旅游研究院によると、2012年は8300万人を超える中国人が海外に旅行しました。これは前年比18%の増加となっています。
2013年には9819万人が海外旅行をして、過去最高額となる1020億ドル(約10兆円)を海外で出費、爆発的な海外旅行ブームと到来を告げました。
また、世界観光機関によると、2013年初頭から、中国はドイツと米国を抜き、観光面での 世界最大の旅行者数 となりました。
中国旅游研究院の試算では、今年2014年は1億1500万人の中国人が海外に旅行し、1400億ドル(約14兆円)を海外で消費すると見込んでいます。
これは 日本人の年間海外渡航者数の6倍のパワー なので、今後世界の有名観光地は 中国人の呼び込みに力を入れることは間違いありません。
中国人観光客の人気の目的地トップ20 (中国旅游研究院調べ)
1. 香港 2. プーケット・タイ 3. 台湾 4. バンコク・タイ 5. パリ・フランス
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6. ドバイ 7. マカオ 8. ソウル・韓国 9. シンガポール 10. バリ・インドネシア
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11. ローマ 12. タイ・チェンマイ 13. ニューヨーク 14. ロンドン 15. 済州島・韓国 |
16.ボラカイ島・フィリピン 17. 京都・東京 18.コタキナバル・マレーシア 19.ハノイ・ベトナム 20.クアラルンプール・マレー シア
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ところが・・・・肝心の日本への渡航は・・・・・第17位と隣国にて交通至便なのに人気度では低迷しています。この不人気の主な原因は尖閣諸島領有権問題ほか両国の相互信頼関係の悪さが影響しているのは確かです。
例えば、昨年2013年、韓国からの訪日観光客250万人に対して、中国からの訪日観光客はほぼ半分の130万人と低迷しています。
人口比率から見ても、1000万人以上の中国人観光客が日本を訪問してもおかしくない数字です。
日本人の年間海外渡航者数 1,800万人、 世界からの訪日観光客数1,000万人に対して、中国人はその10%程度にとどまっています。(但し、日本人の中国渡航者数は年間351万人で、中国人の訪日観光客数のほぼ3倍です)
この縮小された数字には政治的なマイナス要素が多分に含まれていますが、日本政府は文化交流などで将来はもっと改善されることを期待しています。
北京・上海に住む人々は、「ヤシの木があり、ビーチでのんびり過ごせる環境の地」に魅力を感じています。空気が悪くて年中スモッグに覆われている大都会から逃れて、自然豊かなタイのプーケット・バンコク、チェンマイ、シンガポール、バリ島などが人気の的です。
物価も安くて、気軽に旅行できる人気スポットだからです。
また、中国人の富裕層はフランス・パリが憧れの地・・・・世界的に有名なフランスのブランド商品を買いあさった1970年代~1980年代の日本人の再来を彷彿させるようなパターンで エルメス、ルイビトン、イブサンローラン、シャネル、クリスチャンディオール、ニナリッチなどの高級ブランドを求めてパリ買物旅行を楽しんでいます。