ドンペリ&ロマネコンティ(最高級シャンペンとワイン) その1 | SKYのブログ

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オーストラリア、シドニーから

我々庶民は 自分のふところに見合ったワインばかり呑んでいるので、超高級なワイン、シャンペンなど あまり縁のない話でしょうが・・・・・

人生の節目や特別な記念日のお祝いに 豪華旅行をしたり、一流ホテルに宿泊したりする度に欠かせないのは最高級の呑み物でしょう。

たまには “華麗なる一族” になった気分を味わっておいしいワイン、シャンペンと前菜添え皿などで 人生をエンジョイするのもオツなものです・・・

昭和時代の黄金期を過ごした日本人が一番 “豪華絢爛で贅沢な呑み物” と思っているのは 「ドンペリ&ロマネコンティ」と云われています。

ドン・ペリニヨンDom Pérignon)は、フランス モエ・エ・シャンドン 社(Moët et Chandon)によって生産されているシャンパン の銘柄のひとつで

日本では “ドンペリ” という愛称で親しまれています。 ドンペリという銘柄名は、シャンパンを発明したとされるベネディクト会 の「修道士 ドン・ペリニヨン

にちなんで名付けられた商標です。

17世紀末(江戸時代初期)、フランス・シャンパーニュ地方の小さな修道院で盲目の「ドン・ペリニヨンという修道士」が、発酵中のワインを瓶詰めしてコルクでしっかりと栓をして放置。翌年に開栓をすると「炭酸ガス」がワインに含まれて何とも言えない良い味になっていました。こうして “泡の出るワイン”「シャンペン」の製造法を偶然発見したのが始まり伝えられています。 

それを僧院の秘伝として造ってきましたが、いつの頃からかシャンパーニュ―地方の村々に伝わって、シャンパーニュ特産酒となりました。

現在、シャンパーニュ-地方以外の銘柄は「シャンペン」(Champagne)という名前を使用することを国際商法権で禁止しているので、同じ製法で生産されているものはすべて、この地以外、どこの国で製造されたものでも スパークリングワインSparkling Wine / 発泡酒)と呼称しています。

日本ではバブル期 において、一部の「にわか成金 」の間で「ロマコンのピンドン割り」(高級な赤ワインのロマネコンティを「ピンドン」(ドン・ペリニヨンのロゼ、ピンクのドン・ペリニヨンという意味)で割ったもの)という飲み方が東京銀座、大阪北新地などの酒場で流行した時期がありました。

中小企業の社長さん5~6名で一晩中ドンチャン騒ぎをして、その合計会計が300万円という信じられない遊び方は、今となっては、まさに“泡沫の如し” でしょう。

昔からの言い伝え「男の三欲」とは “ 酒呑んで、賭博して、勝てば女を抱く ” ・・・・ こんなヤクザまがいのセリフがバブル時代には通用していたのです。男は お金に余裕があれば、人生最高の遊びをしたいと願うものなのです。 この善し悪しは別として 所詮男は単純な動物と批判されるゆえんでもあります。

シドニーの有名量販店 Dan Murphys にいって値段を確かめたらドンペリの一番の売れ筋は 1本$230ドル(\23,000Dom Perignon Brut Vintage でした。日本の量販店では 1\12,0001本¥80,000 Chardonnay, Pinot Noir などいろいろな種類のドンペリがあるようです。

年収1億円を超える日本人が2万人も住む日本ですから、景気が回復すれば 1本5万円もするシャンペンを平気で買う富裕層がいても当たり前かも・・。

そうなれば、フランスの高級ワインメーカーからみれば日本国は良いお得意様と云えます。

オーストラリアで宴席に持参する普通のシャンペンはスパークリングワインとして1本$15ドル~20ドル程度の商品に一番人気があります。

レストランで同じものを注文すると 1本$60~$100ドルに跳ね上がります。 日本でもおなじ、酒屋とレストランの値段の価格差は4倍~5倍が標準です。

シャンペンとスパークリングワインの味の違いは? とギモンに思う方も多いと思いますが、味は全く同じで区別がつきません。

フランスのシャンペンは工場も古くて製造方法も昔ながらの酒樽、機械を使っているので味にばらつきがあり一定ではありません。 

その点、後発のオーストラリア・スパークリングワインは工場の機械も近代的、衛生的、味もほぼ一定しているので海外からの評判も上々なので

フランスのシャンペンに少しも引けを取りません。 値段面から総合判断するとスパークリングワインの方がすべての面で凌駕しています。

私は1983年から1998年迄、約15年間、ワイン、シャンペンの輸入の仕事した経験があるので、決してデタラメを云っていません、本当の話です。

世界のいろいろなシャンペン、スパークリングワインを試飲した結果なので、自信を持って公表できます。

もし、日本でおめでた宴席があったとすれば 日本でも人気ある、オーストラリア・スパークリングワイン ジェイコブス・クリーク・シャルドネ・ピノノワール1,300 \1,500 程度をお勧めします。 JACOB'S CREEK Chardonnay Pinot Noir Sparkling 同じレベルのフランスシャンペンならば¥5,000程度すると思いますが、味も決して劣りません。

次に ロマネコンティ Romanee Contiです。 

最高級ワインの頂上が “ロマネコンティ” と云われていますが、問答無用で美味しいのか? と云えば必ずしも絶対的とは言えません。庶民のヒガミと受け取られるかも知れませんが、私のセリフは一貫しています。 

値段に関係なくて「自分が呑んで美味しい、口に合うと思うワインが一番頂上のワインなのです」と答えています。その理由は、値段も味も高級なワインは、特に個性が強いので、好みが分かれるからです。

東京人は「いかに高価なワインを呑んだか」を自慢しますが、大阪人は「いかに高いワインを安く呑んだか」を自慢します。 この差は “沈黙” の世界です。平たく言えば、関東人は “いい恰好し”  関西人は “実益主義” なのです・・・ (この話をすると喧嘩の元となります)

1昨年、イタリアのワイン業者が フランスのロマネコンティの偽物を製造してユーロポール(欧州刑事警察)に摘発される事件がありました。

これまでにどれだけ卸していたのか不明ですが、押収されたのは400本(卸価格に換算して約200万ユーロ、約2.7億円)1本約5000EUR 卸価格@67万円

日本でも昔から、ロマネコンティの空き瓶は質屋や酒の買取り専門店が買い取ってホストクラブなどに売却しています。

なぜ買い取るのか? 単純に詰め替え需要です。高額なボトルに変装してナイトクラブなど暗い場所で活躍するのです。 味に大差がないので見破れません。

フランス、ブルゴーニュ地方はブドウの品種の一つピノノワール種から作る赤ワインの生産地として世界的に有名です。

ラベルに Bourgogne と書かれています。 この町に旅行すれば誰でもブルゴーニュの赤ワインを試飲できます。 昼食時の料理でも味わえます。

チーズなどと一緒に本場で呑むワインは特に美味しく感じます。 日本の百貨店の酒売り場には必ず Bourgogne Wine あります。

事実、ブルゴーニュ地方は赤ワインの栽培に最適な土壌環境が整っているので、この地の赤ワインは絶品、濃厚な味 Fullbodied typeです。

私のお客さんで、ブルゴーニュで味わったワインがとても美味しかったので6本入り1箱をその場で興奮気味に買いました。重たくてかさばるのでホテルに持って帰るのも大変、スーツケースに入れたり、手荷物に分散したり、難儀の果て、帰国の前日、荷造り中に、1本が落下して破損・・・・

スーツケースの中身が真っ赤に染まって・・・あとは想像がつくでしょう・・

ワインだけは、どんなに美味しくてもお土産に日本に持ち帰る場合は相当の覚悟がいります。 少々高くついても現地で宅配便を頼むか、又は帰国後、酒類量販店にてお目当てのブランドワインを購入するかどちらかをお勧めします。

ところで・・・・ブルゴーニュ地方ロマネ村のロマネコンティ だけが高額のワインなのか、誰でも不思議に思いますよね・・・この村の ロマネコンティ近く・またはとなりの畑では、同じブドウの品種、ピノワール を使って栽培、ロマネの冠はありませんが、現地での価格は1本 40EUR5,400 前後。(高級ビンテージボトルの値段です) その他、日本では Conti の冠ラベルは何種類も販売されています。

「ロマネ Romanee」とは、古代ローマ 人がこの地を支配していた頃に付けられた地名で「コンティ Conti」とは、18世紀仏ブルボン朝 のコンティ公爵に由来します。コンティ公爵は、国王ルイ15 の愛人ポンパドゥール夫人との争奪戦の末、1760年にこの畑を手に入れ「ロマネコンティ」という名前を冠しました。

ブドウの栽培は自然農法、人手も多く入れて、収穫期には選別を厳しくして完璧なブドウだけが貯蔵タンクに納められて品質がよくないとブドウの半分を破棄、味にもこだわりをもち、完璧なバランス、重層な香り、柔らかい舌触り、そして、その繊細さにもかかわらず、とてつもない熟成の可能性を追求する手法などなど・・・

生産量はわずか年間6000本~8000本と少なく、国王や王族主催の晩餐会でも供されるので世界中からの需要に対して供給量が全く足らないのです。

同じ味・香りならいいというものではなく、「ロマネコンティはロマネコンティであることに価値がある」のです。 

ロマネコンティの販売価格は通常10万円から430万円です。 皇室以外に、アラブの石油王、インドのサルタン、世界の著名人、名士、有名実業家、特権階級など自分が金持ちであることを世間に広く喧伝している人々には必要な「のみもの」・・・つまりセレブが楽しむ特別な世界の逸品です。

(平たく言えば、東京流、いい恰好し~イのノミモノです)

日本での通信販売の一例:ブルゴーニュ 赤ワイン ロマネコンティ2010 コルトン ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(正規品)750ml ¥189,000(税込・送料別)

同じ品種で同じ味(酷似という表現にしますが・・・)、この畑の隣で栽培された赤ワインの価格 ¥6,000前後(40EUR50EUR)・・・

計算高い人ならば ・・・・じぇじぇじぇ! 30本買える!!・・・関西人ならどちらを選ぶか?・・・・“云わずもがな” ・・・・