豪州・個人住宅建築様式 その2  | SKYのブログ

SKYのブログ

オーストラリア、シドニーから

シドニー住宅・増築制限緩和について  グラニーフラット Granny Flats 

日本に比べれば比較的余裕の土地があった シドニー都市圏でも人口が急激に増加して、20年前頃から住宅難が押し寄せています・・・・・・

1833年(天保4年)、イギリス本国が奴隷制度を廃止したことに伴い、全世界のイギリス系の植民地の労働力が極端に不足する結果となりました。


その後、豪州は、1901年(明治34年)イギリスから事実上の独立をして連邦自治領になりましたが、シドニーの開拓時代には広大な土地がありながら労働力不足の時代が続きます。

仕方なく豪州政府は、イギリス、デンマーク、オランダ、スコットランド、イタリア、ギリシアなどの欧州各国の労働者層に宣伝を広げます・・

「シドニーに移住すればクオーターエイカー(300坪 1200坪の4分の1 )の土地を提供します」というキャッチフレーズで多くの人々を豪州に誘い入れました。実際、その宣伝には嘘偽りはなくて、シドニー郊外に確保された住宅の敷地は現在でも 平均 800㎡ ( 260 ) 以上あります。

その土地政策は100年以上遵守されていたのですが、只今シドニー都市圏の人口は475万人を超えて、もうすぐ500万人になりそうです。

現在の不動産市場では、シドニー市郊外の住宅地はどんなボロ家でもワンミリオン(1億円)以上するバカ高い不動産の状況が続いています。

従って、サラリーマン若年新婚夫婦は40km以上郊外の住宅でないと住宅を手に入れることは不可能な時代となりました。 それでもハーフミリオン(5千万円)以上します。

この地域を管轄するNSW ニューサウスウェイルズ州も住民からの苦情に耐え切れずに いよいよ住宅建築の規制緩和に乗り出しました。

これまで、敷地450 (136) 以上の家の2世帯住宅は認めてなかったのですが、グラニーフラットであれば建築を許可することにしました。

これまでは、台所が2か所ある住宅は原則として市が許可しなかったのです。

グラニーフラットとは母屋に接する老人用住宅のことです。 新婚夫婦は母屋に暮らして、リタイヤーした老夫婦が別棟に暮らすという発想です。

増築するのは母屋に直接接続するか、または離れとして50㎡(15坪)~60㎡(18坪)であればOKという新制度を採用することになりました。

18坪あれば、2ベットの住宅+リビングが可能です。 母屋が最大建築面積に達していない場合は、60m2以上可能なので、70㎡ 以上建築できる場合もあります。

環境保護地区またはヘリテッジハウス(建築後100年以上の遺産的なHeritage の建物)に接燐している敷地の場合は、カウンシル(Council 市役所)の建築許可が遅れる場合もあります。 日本と異なり住宅を建築する場合は、日照権、プライバシー、窓の位置など、向こう三軒両隣の100%同意が必要なので

認可するのにはしばらく時間がかかります。

息子夫婦がいない場合は他人にまた貸しすることもできます。

アパート仕様にすると 平均ですが・・・1週間に一人:$250ドル  2人:$270ドル 家賃収入が得られることになります。

立地条件がよければ(駅、バス停に近い、買い物に便利な閑静な住宅街)であれば 週$350~450ドルの家賃収入が得られるので投資(Investment)として6~7年で元が取れる勘定になります。 賃貸契約専門の業者さんの話では、50万ドル(5000万円)相当の家をレンタルするとすれば、1週間の家賃 A$500 ドル(万円)が相場となるそうです。 1か月に換算すると20万円以上の家賃を夫婦で払うことになります。 恐ろしく、バカ高いシドニーのアパート代(unit)です。

ワンミリオンの一軒家を賃借したら 1週間に A$1,000 ドルが家賃の基準になるとか・・・・こうなれば、もうサラリーマンが住める世界ではありません。

日本からの商社、証券会社、銀行駐在員家族の借家マンション相は・・・・、家賃が週960ドル、月4200ドル 年間 50400ドル(504万円)。

会社負担なので、なんとか凌げますが、個人負担であれば数年で破綻を来すことになります。 世間で云う破産の後夜逃げです。

某大手証券会社駐在員家族のマンション(この地ではユニット Unit と呼びます)家賃週2500ドル、年間A$137,0001370万円)、支店長が交代して1980年頃から30年以上も同レベルの家賃を支払っている日本の会社があるとのうわさ・・・・証券会社はそれほど迄儲かる職種なのか? 不思議です。

シドニーに住むワーキングホリデーの若者は、1週間 $130ドル程度(相部屋・Flat share)で借りているのと比較すると天と地の差があります。

古くて大きな家を安値 で買い、インテリアコーディネーターなどを雇って、見違えるような住宅に変身させ、高値で売るという商法は一種の投資 スタイルとして人気があります。 多少リスクはありますが、銀行に預金するよりはるかに利潤を得られます。 

この種の商売専門のプロパティビジネスも盛んです。 デフレ に悩む日本の不動産市場とは大きく異なります。

日本の人口はこれから緩やかに減少してゆく訳ですが、この地シドニーでは、毎年人口は5%前後増加してゆきます。 当然住宅も慢性的に不足します。

百貨店、レストラン、食料品店、雑貨店でも、少しぐらいサービスが悪く客足が逃げても、また自然増の新しい顧客が飛び込みます。

日本では、いくら顧客サービスを徹底しても、自然人口が減少すると、売上額の対前年を維持することは非常に困難な状況となります。

シドニーの人口は18年後(2031年)迄に130万人増加し、居住者数は600万人に達すると予想されています。NSW州政府は、この増加ペースに対応

するには、少なくとも新たに60万戸の住宅を供給する必要があると試算しています。

人口増加による需要を満たすには、年3万戸のペースで新たな住宅を建設する必要がありますが、シドニー中心部では供給できる土地がありません。

東は海、太平洋なので、西のブルーマウンテン方面の中核地、パラマタ Parramatta 周辺を第2のシドニー都(副都心)にする計画です。

この地域は土地が平坦で広大な敷地が確保できるからです。 しかも新空港予定地に近い利点があります。

現在でも、パラマタ および ブラックタウン Black Town周辺は新築物件建築ラッシュが続き次第に人口が西へ西へと移動しています。

今後さらに住宅価格の急騰などあれば、日本が1992年―1993年頃にバブル経済が弾けたようになる可能性が十分あります。

いや “確実にやってくる” という専門家もいます。 さもなくば、シドニー貧困地区から何れ暴動が起きるかも知れません。