マレーシア航空からすればこんな
気持ちだろう。わずか半年の間に
傑作機といわれる大型旅客機、
B777を2機も失ってしまったわけ
だから、下手をすれば会社が破綻
することだってありうる。
それにしても、高度1万メートルを
巡航している航空機を撃ち落とせる
地対空ミサイルなんかあるのかと
思っていたのだが、どうやらあるようだ。
誤射なのか? まぁ下からは軍用機と
民間機の見分けはつかないだろう。
ウクライナの該当管制センターからは
特に危険を示すNOTAMは出ていなかった。
特定の航空路は閉鎖されていたが、
それ以外は安全という感覚でこのルートを
飛んだのだろう。欧州からマレーシアへは
まさにウクライナ東部上空が大圏コースにも
当たるからだ。

空対空と地対空の違いはあるが、
この事件を聞いたときにすぐに頭に
浮かんだのが、旧ソ連による大韓
航空機撃墜事件。だた、このときは
大韓機が領空侵犯をしていたわけ
だから、ソ連側にも一応言い訳を
する余地もあった。
しかし、今回は問答無用で落とした
側が100%悪い。国際社会はきちんと
原因究明をして当事者に責任を
取らせなければならない。ただ、すでに
親ロシア勢力がDFDRとDCVRを回収
してしまったという情報もある。これを
破棄されてしまったら真相究明はかなり
難しくなってしまう。
当面の課題はこの2つのブラック
ボックスの回収だろう。
ちなみに、事件の起きたエリアの隣の
管制区からはこんな物騒なNOTAMが
出ている。
A1494/14 (Issued for UKFV UKOV)
- DANGER AREA BOUNDED BY COORDINATES:
453700N 0322100E 454100N 0321000E
454400N 0320500E 455100N 0322100E
454800N 0324000E 454600N 0324000E
453700N 0322100E
ACTIVITY AFFECTS USE ATS ROUTES SEGMENTS:
BALED-RAPUL T504
NOMPA-ODS P567
NITOK-BALED N604
AMGOL-TINAL L981. SFC - FL430, DAILY 0400-1600,
19 JUL 04:00 2014 UNTIL 22 JUL
16:00 2014. CREATED: 15 JUL 11:58 2014