実は久しぶりの3連休。そこで、先週の
会合で話題になったことでもあったし、
奇しくもその日がマッカーサー来日の
その日でもあったことから、これは何かの
導きだと思い、朝から映画館へと足を
運んできた。

『終戦のエンペラー』
飛行機にまつわるシーンは冒頭のB-29の
原爆投下のシーンぐらい。それ以降は
戦争映画というよりはむしろヒューマン・
ドキュメンタリーといった感じの作品だった。
アメリカ人脚本・監督の映画のわりには
大変日本寄りに描かれており、特にGHQの
トップ、ダグラス・マッカーサーがどのような
思いを巡らし、決断を下していったのかを
一人の将校を通じて描いた作品。
議論は残るだろうが、マッカーサーが
あの時天皇制を残してくれたからこその今。
日本が共産化することなかったのも、
天皇制の下に復興が進んだから。
天皇-マッカーサー会談のときのセリフが
事実に基づいたものかどうかはわからないが、
あの会談で昭和天皇の人柄がマッカーサーの
心を動かしたことは事実らしい。
そして、彼の判断と、天皇の下でひとつに
なった日本人の「潔い負けっぷり」が今日の
驚異的な復興につながったのもまた事実。
だが、肝心のアメリカは、楯突いた独裁者を
処刑してしまうとどうなるか… といったことを
この「日本モデル」から学ばなかったのだろうか?
昨今のイラクやアフガニスタンなどの混乱を
見ると、そんな疑問も心に湧き上がってきた
作品でもあった。
字幕だったのでそれぞれの役者の英語の
言い回しがダイレクトに耳に入り、敬語や
軍事用語など、非常に興味深く観ることが
できた作品だった。
トミー・リー・ジョーンズ…
やはりただの缶コーヒーオヤジではなかった…