エピソード8 衝撃-1
エピドード7 衝撃-1
ヒロヤマガタが初めていわゆる世界の名画にふれたのは中学生の頃です。
中学に入って美術の教科書のページを開いたときだった。小学校時代を通じて、放課後に絵の特別授業を受け、放課後が楽しみで学校に行っていたというくらいだったが、デッサンの実技学習だったため、いわゆる世界の名画というものに触れる機会が全くなかったそうです。だから、ルーベンスやレオナルド・ダ・ビィンチやミレーなどの名画のカラー写真を教科書で見たときは衝撃を受けたそうです。(「魂消た。」という表現を使っている)。圧巻で、「あれ??これ、なーに??」なんて言葉をたわごとのようにつぶやきながら、食い入るように見つめると、油絵だという巨匠の筆のタッチとフィーリングが、なんとなく教科書のページを通して、無知の田舎育ちの少年時の感性にも伝わってきたそうです。
いわゆる“カルチャーショック”を受けたそうです。
「世界の名画」の鑑賞に遅ればせながら開眼したヒロヤマガタは、それからは、町の本屋で、当時はあまり出回ってなかったという画集を、手当たり次第に、立ち読みではなく、何時間も「立ち鑑賞」したり、古雑誌から名画や油絵の写真を切り抜いてコレクションしたりして、“エキサイティング”な時間をすごせることを知る。
なかでも気に入った名画は、ダ・ビィンチ作の「ジョコンダ」やミレーの「晩鐘」でした。「ジョコンダ」のモナ・リザの微笑にしても、また、敬虔な夕べの祈りを、暮れなずむ日没の大地を上でささげる「晩鐘」の若い農民夫婦にしても、当時流行りはじめたカラー写真などではとてもとることのできない、人の心の奥とか、感情までもが、名画の写真を通しても、それとなく伝わってくる絵の迫力に心を奪われた。
手を動かすことが大好きなヒロヤマガタは、手が早速自然に動いて、ダ・ビィンチ作品の技法やミレーの模写に挑戦したそうです。なにしろ、19世紀のミレーの作品を見て、ヨーロッパの田舎の人は今でもこんな服装をしているんだと勘違いしたくらい無知な時代だったので、それだけ“カルチャーショック”は強烈だったそうです。なにしろ、寝る時に、枕元に名画を切り抜いた写真の切り抜きをならべ、眠りにつくまで手だけを動かして、その絵を空中でなぞり続けたくらいだそうです。
レオナルド・ダ・ビィンチ「モナ・リザ」(ラ・ジョコンダ) ミレー「晩鐘」

