ポーリーヌ・ガルシア=ヴィアルド (Pauline Garcia-Viardot)という女流音楽家をご存知でしょうか。
彼女はスペイン出身で、19世紀(1821-1910)の、主としてフランスで活躍した声楽家・作曲家です。今年は没後100年にあたるということで、再び脚光を浴びています。
幻の女性作曲家、ポリーヌに光 来月18日、企画公演 (asahi.com)
今回初めて、彼女の作品の演奏をいくつか聴いたのですが、当時の男性作曲家の作品とは雰囲気が異なっていて、女性ならではの感覚が生かされているように思いました。
何というか、女性として生きることの喜びのようなものが、ごく自然に漂っているような印象があるのです。
もちろん歌手の歌唱によっても印象は変わるのですが、そのような演奏がもっともふさわしい楽曲を作られた方のように思います。
意外なことにこの方、絶大な人気を得ていたにもかかわらず、女性としての外見は、決して美人であったとはいえないと言われています。
容姿以外の才能、芸術性や語学力などを駆使して、同時代の優れた音楽家や芸術家たちと交流しながら、まさに女性ならではの才能を内面から充実させていた、魅力ある人柄の方だったのでしょう。
性別による役割分担が音楽分野にも存在したという事実は、いまとなっては昔のことですが、当時は厚い壁のような慣習として、厳として存在していたことでしょう。
いつの時代にも、時を越えて評価される優れた人が、生きているものなのですね。
Pauline Garcia-Viardot: " Habanera "
Maria Hanyova(soprano), Miriam Rodriguez Brullova(guitar), (2008).
(2010-04-22 20:14:19)