徒然なるままに!イデオロギーの終焉とポピュリズム
私はむかし野菜の邑の統括責任者と佐藤自然農園の農園主です。
今から22年前に銀行を中途退職し思うところがあり自然循環農業を目指し佐藤自然農園を開きました。
その後、グループ農業の中核組織となる(株)むかし野菜の邑を設立しました。今では生産者・スタッフ・
全国常連のお客様合わせても500人程度の価値観を共有できるまことに小さなコミュニティです。
むかし野菜の邑は全国350人のお客様に定期発送しており、地元の方には農園マルシェを開いております。
全国でも例を見ない草木堆肥を作り土を育てる自然栽培を行っており、肥料栽培はしておりません。
銀行では融資業務が長く、名うての経営者達から教え教えられ経営と言うものを学びました。
心ある経営者は悩み苦しみ孤独でした。彼らに寄り添い、時には叱り、励ましながら事業再建が私の仕事となっていきました。
会社の収支や資産負債を健全に導く財務分析だけでは会社は救えません。そこには、商品開発・ターゲット戦略・コミュニケーション戦略などのマーケティング能力や人材育成・マネージメントなどの業務調整・人を管理育成していく実践的な能力が必要です。
除草剤を使わず草木堆肥による麦作り
スタッフ及びグループ農業者と共に麦の種を蒔いている風景です。
一国の統括者と経営者は実によく似ております。
国の方向性を示し国民の富のバランスを調整していかねばなりません。
国民は大なり小なり心が病み、余裕を無くし寛容性を失い、格差は広がり、まるで階級社会のようにも見えます。
国民が現在のように先に希望の見えない状況に追いやられると、台頭してくるのがポピュリズムと虚無感です。
日本の今回の選挙の結果も強いアメリカを叫んだトランプが台頭してきたのとよく似ております。
ドイツにヒトラーが現れた時代の感覚に似ていなくもない。
ただ、必ずしもポピュリズムと言うつもりもありません。この結果は虚無感の表れでもあるのです。
現代の世界は資本主義経済が引き起こしたグローバリズムに一企業や一市民は飲み込まれ、どう抗っても抜け
出せない蜘蛛の糸に絡まっているような状態なんでしょう。
それに加えてまるで19世紀に逆戻りしたような力での支配が勢いを増し、人間の尊厳や自由が奪われる時代に
なりかかっております。
社会主義・左派・資本主義・右派・リベラル・中道などの概念やイデオロギーの時代ではないようです。
多くの野党が惨敗したのも野党が自民党の批判批評を繰り返し、国民に地方も含めた具体的な施策や政策のバランスを示さなかったことがその敗因でしょう。
自民党も含めてあらゆる層のバランスを図り、具体的な政策が今の日本に無いことは国民の大いなる不幸です。
うちの孫たちです。今から12年ほど前、彼らは畑で遊びまわっておりました。
眼を見てください。今では見られない真ん丸な眼をしております。自然児ですね。
この子たちの将来を暗くしてはいけません。
私の愛読書は「梁山泊」です。これは中国の宋の時代、官憲の横暴と政治の腐敗からはじき出された悪党たちの物語です。愛すべき悪党どもが生き生きと描かれております。
まことに不遜ではありますが、私は生きていくために不可欠な食を基盤としたむかし野菜の邑をそれに似せたのかもしれません。
私はこのような資本主義経済・自由主義社会の危機が訪れることを見越して、今から22年前に農業を始めたと
言うのは言い過ぎでしょうか。
価値観を共有する人たちが集うコミュニティができればうれしいですね。
そこではけんかをしながら寄り添って生きていくドラマが描かれたら楽しいでしょうね。



