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「持続可能な農業とコミュニティ作り」

「今は価値観の転換期」

 

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農園マルシェ
様々な加工品


(自己の存在価値を求めて生きる意味を問う)
世界経済は今、行き過ぎたグローバル化により国内産業の空洞化が進み、働く人達の不満や先行きへの不安が広がり国内の分断がさらに進み、グローバル経済から自国経済重視という方向に向かっていくようです。
日本政府の在り方は相も変わらず明治鹿鳴館時代の富国策に向かっており、大企業重視・中小企業軽視・地域軽視がさらに進んでいくことでしょう。
これは同じように中央政治と地方の自治、大企業中心の経済と地域産業による経済、都市社会と地方社会に対峙されており、日本政府は地方自治は掛け声だけで地域社会・経済の浮揚が図られる方策は持ち合わせてはいないでしょう。
日本のGDPの60%は地域経済にあります。産業の乏しい地域に農業者が居なくなれば地域購買力が著しく落ちて、内需は減退していくしか無い。
そして田畑を管理する農業者が居なくなると地域の荒廃は加速していき、自然環境が壊れ、二度と元に戻ることはないのです。
経済活動は停滞し、先行きが見えない中では、国民は今までの価値観を見直さざるを得ない時代に入ったと思います。
国が進むべき道を示せず、国民を守ることができないのが分かれば、何処で生きるのか、どのように生きるのか、如何にして自らの生活を守り維持していくのか、自己の存在価値を求めて生きていくことを模索する時代に入ったと言うべきではないでしょうか。
 

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自然豊かな農業環境
日本人は元々農耕民族であり、太陽の光を浴びながら生きる糧を生産していた。


(地域で生きる)
世界で分断が進み自国主義が台頭し先行きの見えない中、皆不安を覚えていると思います。マーケットには多様な商品が溢れる中で、原料資材などの不足や高騰が進み、消費者物価が上がり、安価・手頃な価値観を求める消費者が増えています。
他方では、商品に健全性や品質重視や個性のある価値観を求める消費者層と分離を始めました。皆様にも心当たりがあるはずです。
この変革の時代、マーケットの価値観は多様化から二極化へ進んでいます。
 
私は個人的には田舎が好きであり自然の風情も好きです。疲れた時には山歩きに出かけたりします。自然豊かな中で農作業をしていると都会では味わえない開放感があります。
食糧は命の源ですが、農業は国から見放されている。食糧危機や食の安全保障を唱えても国は動こうとはしていない。
地域で生きていくためには、現状を悲観するだけでは無く、皆が捨てる農業を拾う。
中山間地農業で生きていくには、いきなり一千万円以上の投資はできませんし、小規模な農園から始めねばなりません。マーケットに出回っている通常の農産物ではなく、本書がテーマとしている手間の掛かる自然循環農業によって生み出される高品質な差別化された農産物及びその加工品などです。そこにこそ新たな商品デザイン及び産業デザインを描くチャンスがあると思います。
私が会社を辞めて農業を始めた理由はそこにあり、約30年を経て、むかし野菜の邑を立ち上げ、自然循環農業のモデルを作りました。
新たな生き方や価値観を求めている人は、門戸を叩いてみてください。
むかし野菜の邑と言う生産者と消費者を合わせて500人程度の小さなグループは、自然循環農業の里作りの足がかり(橋頭保)にすぎません。

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葱の土寄せ作業

次なる目標はかねてより考えていた体感型生産観光農園(消費者及び生産者への市場啓蒙・開発のため)を創出できれば、念願の地域再生プロジェクトである自然循環型農業の里作りとなります。
この施設は飲食・物販・加工施設ではありますが、そこは持続可能な農業の体験場と生産事業・加工事業・販売事業、そして観光事業などの情報発信基地となり、この事業に参加する人達の生計が立てられ、生き甲斐を実感できる「働ける環境」作りを行うことが最大の事業目標です。
そこまでいかなくとも小さなコミュニティ作りが第一歩となります。
この取り組みが一つの事業モデルとなり、日本全国に広げていければと願っております。
私の残された時間ではそれを見ることはかなわないかもしれませんが、次の世代にその「豊かな里作り」を託すしかありません。