またしばらく更新が滞っていましたが、朝礼トークの紹介シリーズに戻りたいと思います。24年度秋の朝礼トークですが、まさに今考えていることでもあって、いいタイミングかなと。まあ、いかにも言い訳っぽいですけど笑。ただ、ちょっとおもしろいことは言ってるので、一読してもらえればと。
ある日のdunchの黒板
241031朝礼トーク 最近dunchでしゃべってること
AB おはようございます、スクール・ダイバーシティです。
B 今dunchでは、(2024年度)2学期後半から3学期にかけて、2つのイベントをやりたいと思って準備を重ねています。
A ひとつは、「中学でもダイバーシティ!」、もうひとつは昨年も実施した「ダイバーシティ週間」です。
B ということで、最近のdunchでは、中学生や中学の先生たちにどのようにスクール・ダイバーシティを伝えるか、そして、高校生と高校の先生たちに、今何を伝えればいいのか、ということをしゃべりあっています。
A で、そこで、見えてきたことがいくつかあって、今日は、その話です。まずは、スクール・ダイバーシティには、はっきりとふたつの側面があるということです。
B ひとつは、いつもやってることですが、スクール・ダイバーシティは高校全体に向けて、こんなをことを伝え続けています。
A 「マイノリティは都市伝説ではない。いつだって身の周りにいるし、ちょっとよく見れば、自分自身の中にだって、マイノリティな自分がいる」―そして、この事実にみんなが慣れれば、学校はもっと「くつろげる場所」になるのでは?―ということです。これは外に対する働きかけという側面です。
B で、もうひとつは、スクール・ダイバーシティ自体が、一人ひとりがもやもやを持ち寄ってしゃべり合う空間だということです。これは、スクール・ダイバーシティの中の人たちの話という側面で、あまり伝えてこなかった側面かなと思います。
A このところ、ちょっとなるほどという感じの話がいくつも出てるので、みなさんとシェアしたいと思います。
B 「倒れた、もう動けません」「がんばれ、立ち上がれ」って、善意は分かる、応援してくれてるんだとも思う。でも、しばらく倒れたままでいさせてほしい―。
A こんな例もありがちです。「いろいろあってもう部活やめることにしました」「そっか、たいへんだったんだね。…で、次は何がんばるの?」って、しばらく立ち止まっていたいんですけど…。
B 「異性愛者で、見た目通りの性別で、健常者で、成蹊に通えるよう家庭で、見た目通りの日本人―つまり、わたしは完全にマジョリティーのはずなのに、ふつうに振る舞えない。わたしは、名前のついていないマイノリティだ。」
A スクール・ダイバーシティの空間は、こんなことを感じている、考えている誰かたちにとって、普段の学校生活からの息抜きの空間でもあるのかなと、あらためて思っています。
ということで、こんな人たちが、スクール・ダイバーシティの中にいるわけですが、こんな時空、ただもやもやをしゃべるだけの時空というのは、悪くないというか、学校の中にあって、ぜんぜん学校っぽくない価値観が「あり」な時空っていうのは、ホント大切だと思います。そして、想像するに成蹊中学にもこんな時空はなくて、だから、中学生にも働きかけて、dunchに招きたいなと、そんなふうに考えているわけです。何回かやろうとしては立ち消えを繰り返している「中学でもダイバーシティ」、今年も準備を始めようと思います。