思いがけずテストが早くできたので、更新です。
スクール・ダイバーシティが、2024年度秋冬に強調していたことのひとつが、「呪いを解く!」というテーマ。この場合の「呪い」は、四方八方から、というか、もう全方位的にやってくる「らしさの圧」「あたりまえの圧」、「らしさの呪い」「あたりまえの呪い」と言えば、分かりやすいかもしれませんが、そんな「呪い」を解くための糸口を見つけようというのが、昨秋冬のテーマでした。今回紹介する朝礼トークは、例えば「編み物」なんかはが案外糸口になるかもよ、という話です。
タイミングはまだまだ灼熱だった秋のころ、きたるべき「ダイバーシティ週間」の宣伝を兼ねてのトークです。
「編み物で呪いを解く―ダイバーシティ週間×ゲリラニッティング」
AB おはようございます。スクール・ダイバーシティです。
A さて、スクール・ダイバーシティは今年も「ダイバーシティ週間」を準備しています。テーマは、「呪いを解く!」―ということで、それに伴い、来週から、「ゲリラニッティング」を学校内で行おうと思います。
B ゲリラニッティングとは、スクールダイバーシティが編んだ毛糸のロープを学校のいろんなところに 編みつけよう!という試みです。
A わたしたちはこれまでも「編み物」についての活動を続けてきました。今日は、そもそもなんで「編み物」なのかという話です。
B それは、「編み物」が、「あたりまえ」に感じているいろいろな「らしさ」を「感じ直す」きっかけになるような気がするからです。 つまり、「呪いを解く」きっかけのひとつということです。
A 「編み物といえば冬」とか、「マフラー」とか、「女性がやるもの」―という感じだと思いますが、こういった、いかにもな「らしさ」を「感じ直してやろう」ということです。
B 例えば、気温35度でも、暖かすぎる秋でも編み物、大木にも、机にも、椅子にも編み付けてみる。―やってみるとぜんぜん違和感がないのが分かります。
A そして、「夢中で編んでるときに、自分が男だとか女だとか考えますか?」ということもポイントです。
B つまり、こういう経験を共有することで、「あたりまえ」を問い直すきっかけ、「らしさの呪いを解く」きっかけをつかもう―というそんな企画が、スクール・ダイバーシティの「編み物」です。
A 普段とは違う動きをしてみる、いつもは見ないところを見てみる―という、ちょっとしたことで、「あたりまえや」「らしさ」は永久不変ではないことを実感できます。
B 行事が盛りだくさんだった2学期。自分以外は「みんな」うまく振る舞ってるように見えてしまう人もいるでしょう。
A でも、「ぎりぎり」「いっぱいいっぱい」な誰かは、教室にも、そして、職員室にも案外いるのではないでしょうか? そんなみなさんもくつろげる学校にしたいと考えています。
AB ダイバーシティ週間とゲリラニッティング、宜しくお願いします!
というわけで、このトークは2週間後にせまった「ダイバーシティ週間」に向けた導入的な話でもあったわけですが、このトーク、「呪い」を解くための糸口がいい感じに、ちりばめられていて、ちょっと気に入ってます。で、あらためて気づいたのは、こんなことです。「ゲリラな何かをやってやろう」と思った瞬間から、言いかえると、「何か、意表をついたことをやってやろう」と企み始めた瞬間から、日常はそれまでとは違って見えはじめる、ということです。この感覚、どこかにちょっと逸脱していくような、はみ出していくような感覚、これ、悪くないと思うんですけど、どうでしょう。