昨日は夕方から医師会主催の予防接種研修会に参加してきました。
これは毎年行われるもので、昨年は麻疹・風疹ワクチンについての講演がありました。
今回は今年新しく発売された(新)日本脳炎ワクチンとヒブワクチン(ヒブ菌=ヘモフィルス・インフルエンザ菌B型)についての講演でした。
従来の日本脳炎ワクチンは、ADEMという脳障害の一種の原因になっている可能性が示され積極的な予防接種施行の対象にはなっていませんでした。
ところがWHOでは日本脳炎は重大な病気であり、その予防はワクチンしか無く、日本政府のいうようなワクチンとADEMの関係を証明する事実はない。」と発表しています。
このような情報の混乱のため現在日本脳炎の抗体を持っているお子さんの数は減少しているとのことで、やはり従来型であれ新型であれ積極的な接種が望まれます。
またお子さんの細菌性髄膜炎の2大起因菌であるヒブ菌と肺炎球菌のうち、発症数の多いヒブ菌に対するワクチンがヒブワクチンです。
まだ供給量が充分ではなく、各診療所では月に3本程度しか入荷できない状態ですが、徐々に生産量(フランスでつくられているそうです)を上げているとのことでした。
さらに新しい話題として小児の肺炎球菌やロタウイルスに対するワクチンも今後発売の予定とのことです。
医療の進んでいる日本ですが、こと予防接種体制については世界標準においついていない状態です。
ワクチンで予防できるものはしっかり予防することで子供を守ることはもちろんですが、まわりにいる大人、高齢者への感染の予防も可能です、実際に接種を行う我々も正しい情報をしっかりご家族に伝えることが必要です。