◎①24節気:穀雨4/19(金)~5/4(土)
【1】穀雨(こくう)とは
4月19日(金)23時00分,二十四節気の「穀雨」です。
今年の「穀雨」の日(節入り日)は4/19(金)なので,穀雨の“期間”は 4/19(金)~5/4(土)ということになります。


二十四節気「穀雨」とは
①二十四節気の6番目の節気で,春季の最期の節気です。
⑴二十四節気における【春】は【立春】に始まり,【穀雨】で終わりを告げ,次の【立夏】から【】の季節となります。 
⑵穀雨前後の二十四節気の移り変わり…

㊄清明(4/4~5日頃)→㊅穀雨→㊆立夏(5/5頃)
②旧暦では三月中(旧暦3月:弥生〈やよい〉後半~4月前半)。
太陽黄経が30の倍数であるもの(春分・穀雨等)を「中(中気)」,
そうでないもの(清明・立夏等)を「節(正節、節気)」と言い,節気から次の節気の前日までの間を一ヶ月とする月の区切り方を節切り,その月を節月と言います。
季語の分類も,主として,節切りで行われています。
③穀雨(二十四節気の「穀雨」が始まる最初の日)は…太陽が黄経30度に達した日であり,「清明」から数えて15日目頃で,毎年大体[4月20日頃]です。
⑴現在広まっている[定気法]では…太陽が[黄経30度]を通過した時で,天文学ではその瞬間ですが,暦ではその瞬間が属する日で,この日を「穀雨」と呼びます。
㈠西洋占星術では、穀雨を牡牛座(金牛宮)の始まりとします。
・「穀雨」から,次の次の「小満」の前日までに生まれた方は,牡牛座生まれになります。
㈡従って,いずれの日が穀雨になるのかは太陽の位置によって変動するので,年によってずれることがあり,日本では4月19日又は20日になることが多いです。 
地球は365日かけて360度公転しますが,ピッタリ365日というわけではありませんので、

黄経30度を通過する日が毎年同じ日にはならないのです。
⑵恒気法では冬至から1/3年(約121.75日)後で4月22日頃です。
④「穀雨」を“期間”を指して言うこともあり,この「穀雨」の日から
次の節気の「立夏」の前日までの[約15日間]で,毎年大体[4/20頃~5/4頃]です。
今年の期間としての穀雨は4月19日(金)~5月4日(土)16日間です。

 
「穀雨」どんな時期?
①季節特徴
春の季節の最後です。
・雪が融け,様々な命が吹き返し,草花が順々に咲き,鳥が渡り,春はすっかり次の命を育む用意ができた時期が【穀雨】であり,穀物を育てるために降る雨、と言われています。 
春らしい日になり、段々と寒さも和らいでくる時期です。
「清明になると,雪が降らなくなり,穀雨になると,霜が降りることもなくなるという言葉があるように,南の地方ではトンボが飛び始め,冬服やストーブとも完全に別れる季節です。
⑶この時季に、特に雨が多いというわけではありませんが,穀雨以降、降雨量が多くなり始め、湿気が多くなります
⑷変わりやすい春の天気もこの頃から安定し,日差しも強まってきます


②穀雨とは
⑴読んで字のごとく,「五穀豊穣もたらす雨」という意味があり,“穀物が育つための恵みの雨となる春雨が降る季節”です。
春の暖かいシトシト雨が降って,穀物の芽が伸び始め,準備が整った田畑の土は雨を吸って,黒々とした肌に変わってきます。 
この穀物を育てる天からの贈り物の春雨が大地に降り注ぎ,田畑が潤い,種蒔きに適した土になるのです。
なので,春雨で潤った田畑は農作物の種蒔きの絶好のタイミングを迎え,昔から農作業の目安にされています。
実際 穀雨の頃からは平均的に雨量が多くなり,気温も十分上がってくるので,昔から,穀雨の日を田植えの準備をする目安にしている農家さんも多いようです。
⑵江戸時代に太玄斎(常陸宍戸藩の第5代藩主:松平頼救)が記した暦の解説書『暦便覧』には,穀雨とは「春雨降りて百穀を生化すれば也」と記載され,「田んぼや畑の準備が整い、種蒔きに合わせる様にして,百穀を潤す柔らかな春の雨が降る頃」です。(百穀米、麦、豆、粟〈あわ〉、〈ひえ〉、〈きび〉など,人類が主食としてきた数多くの穀物。) 
この頃より変わりやすい春の天気も安定し日差しも強まります。
現代の暦の本の歓喜宝暦(神霊館:榎本書店)では,この頃の雨五穀にとっては,天の慈雨にも当るというので,穀雨と言われ,藻始生(うきくさはじめてしょうじ)鳴鳩払其羽(めいきゅうそのはねをはらう)云々ある如く、陽気のため、水面に青々と浮草が生じ,鳩も嬉々として羽ばたきをしながら飛び交う頃である。」

と定義しています。
⑷ちなみに、この時期に降る雨は、「百穀を潤し芽を出させる春雨」として 「百穀春雨」と言われています。
雪が降らなくなる「清明~穀雨」にかけては,大地を潤す雨を表す表現が多く見受けられます。
この頃の降水量は特別多いわけではありませんが,穀雨以降,小雨が多くなり始めます
気温が上がり、作物の天敵である霜が降りなくなり始め,これから穀物や野菜が育つのに必要な雨が降る季節で,大きくなる穀類や野菜にとっては恵みの雨です。
農耕民の日本人は、この時期に振る雨を『百穀春雨』と呼び,古くからこの時期を重要視していました。
⑸この時期の雨を表現する言葉は 『百穀春雨』以外にもたくさんあります。
㈠例えば,「瑞雨」「甘雨」「春霖」等の穀物を育てる重要な雨を表す言葉が有名です。
少し時期をずらすと,3月~4月上旬までの雨は菜種梅雨,5月頃に振る雨を迎え,梅雨(むかえづゆ)と言った言葉で,表現しますが,昔も今も農家にとって,春先の雨は田畑を潤し,穀類を育てる貴重な雨であり,穀雨は種まきの準備を始める時期とされてきました。
★㈡春の雨は,大地に眠る様々な命を呼び起こします。
そんな春の雨に我々の祖先は情緒溢れる様々な呼び名前をつけて,心を育んできました。

日本人って素晴らしいですね♪

 
㈢下記に、「春の雨を表す言葉」を紹介します。 
・「百穀春雨(ひゃくこくはるさめ)」…

 いろいろな穀物を潤し、芽を出させる春の雨のこと 
・「甘雨(かんう)」…草木を潤し、成長を促すような優しい雨のこと 
・「瑞雨(ずいう)」…穀物の生長を促す雨のこと 
・「催花雨(さいかう)」…いろいろな花を咲かせる雨のこと 
・「春霖(しゅんりん)」…長く降り続く春の雨のこと 
・「春時雨(はるしぐれ)」…突然降ってきては止むといった気まぐれな雨のこと 
・「菜種梅雨(なたねづゆ)」…菜の花が咲く時期に降り続く雨のこと 
㈣これらの雨の恵みを受けた黒い土からは、「春の汗」を誘う陽炎がたちのぼる頃で、イキイキした情景になります。 
⑹中国では、穀雨に当たる二十四節気を、谷雨と呼びますが,穀を簡体字にして谷となっているので、本来では同じ意味です。
③風水的には穀雨は良質な“水の気”が溢れている状態です。
この良質な水の気は,恩恵・収穫という“金の気”をもたらすパワーがあります。
水や水に関するものはパワーが上がる期間ですし,雨が穀物を育てるように,成長を促すパワーが強い時期ですので,頑張りたいことに取り組むのには最適な時期です。


④暦の上では穀雨をもって「春」が終わります。
徐々に天気も安定し、日差しが日に日に強さを増し,夏へと季節が移っていきます。
穀雨が終わる頃(立夏直前)に八十八夜を迎えます。
穀雨の時期は、季節が春から夏に移っていく時期で,次の二十四節気は立夏(りっか)です。
春先のぐずついた天気が安定してきたと思ったら,日差しの強い季節が始まります。
春だからと言って油断せずに,紫外線対策を始めましょう♪


「穀雨」七十二候
24節気をさらに5日毎の3つ(初候・次候・末候)に分けて、それぞれに季節を表す言葉(候)を当て、一年を72の候に分けたものを七十二候と呼びます。
24節気よりも細かい期間の季節によって姿を変える自然の姿を,より解り易い言葉を用いて、それらをと呼ぶのですが,穀雨の間に下記のように移り変わります。
日本の七十二候は…「川辺の葦が芽吹き,霜が降りることがなくなって苗が元気に育ち始め,牡丹の花が咲き,季節は春真っ盛り,時に夏の気配を感じさせる頃という意味です。
中国の七十二候は…「萍始生」「鳴鳩拂其羽」「戴勝降于桑」で,「河の浮草が育ち,鳴くハトが羽繕いをし,ヤツガシラ(という鳥)が桑の木にとまる」という意味です。

穀雨の期間は下記の3候に分けられます。


①第16候[初侯]…4/19~24…「葭(あし)(はじめて)(しょうず)(日本)…水辺の葦(あし)が芽吹き始める頃
[意味]…水辺に繫茂する葦が芽吹き始める時期になり,冬は枯れていた水辺の葦の緑色がどんどんと深くなってきて,春も深くなってきました。
水辺の景色も緑まぶしい景色に一変し、山の植物、野の植物も緑一色に輝き始める頃です。
葦は夏に背を伸ばし、秋に黄金色の穂をなびかせます。 
※[中国の初候]…萍始生(うきくさ はじめて しょうず)…浮き草が芽を出し始める


②第17候[次候]…4/25~29…霜(しも)(やんで)(なえ)(いずる)…

霜が終わり、苗代で稲の苗が生長する頃。

霜は作物の大敵とされています。 
気候も暖かくなり、霜も降らなくなり、苗がすくすくと育つ頃で、田植えの準備が始まり、活気にあふれている農家の様子が連想できる言葉です。
「清明には雪が降らなくなり、穀雨になると霜が降りることがなくなる」と言います。
霜降(10月末頃の24節気)から早朝に降り続けてきた霜が無くなり,どんどんと温かさを増してくる時期と、それに合わせて農作業を行う季節となったことがわかります。
ですが、油断していると、思いがけず冷え込んで、農作物に打撃を与える遅霜が降りることがあります。
ちょうど収穫期に入る茶葉には遅霜は厳禁なので、お茶の名産地の静岡県では全国で唯一、茶葉の収穫期に出る遅霜注意報というものがあります。
遅霜注意報が出ると,茶葉農家の人達は,茶葉に霜よけシートをかけたりして、茶葉が霜で焼けないように色々と対策をされるということです。
※[中国の次候]…鳴鳩払其羽(めいきゅう その はねを はらう)…鳴鳩が羽を払う(中国)


③第18候[末候]…4/30~5/4…牡丹(ぼたん)(はなさく)…牡丹が大きな花を咲かせる頃
美しく豪華で艶やかな春の花で「百花の王」と呼ばれる牡丹

大輪の花を咲かせる時期です。
※[中国の末候]…戴勝降于桑(たいしょう くわに くだる)…戴勝が桑の木に止まって蚕を生む
ヤツガシラ(戴勝)は頭の上に王冠のような鶏冠(とさか)をつけた派手な鳥です。


「穀雨候」俳句手紙での使用例
①穀雨の時期の手紙やメールの時候の挨拶は…
穀雨の候…穀物を潤し、五穀豊穣をもたらす春の雨が降る頃(4/20頃~5/5頃)
・春雨(はるさめ)の候…春に静かにしとしとと降る雨
・惜春(せきしゅん)の候…過ぎ行く春を惜しむ今日この頃
・残春(ざんしゅん)の候…春の陽気に名残を感じる季節
・晩春(ばんしゅん)の候…春もいよいよ終わりに近い今日この頃
※「○○の候」は「○○という風に季節も移り変わってきましたが」

という意味です。
※「○○の候」以外にも、「○○のみぎり」「○○の折」も使えます。
②⑴時候の挨拶(ビジネス)
・晩春(惜春、残春、穀雨)の候、貴社におかれましては いよいよご繁栄の由、お慶び申し上げます。
・謹啓(恭啓) 晩春の候、貴社におかれましては いよいよご繁栄の由、お慶び申し上げます。

平素は格別のご厚情に賜り厚く御礼申し上げます。
・拝呈 惜春の候、貴殿にはますますご健勝のことと、お喜び申し上げます。

常々なにかとお心配りを賜り誠にありがとうございます。
時候の挨拶(プライベート)
・花の盛りもあわただしく去り、いよいよ春も深まってまいりました。
・桜の花も散り急ぐ季節となりましたが
・しめやかな雨に、川辺の柳の緑もかすんで見える静かな春の午後となりました。
・頬をなでて吹き過ぎていく南風の暖かさにも、なぜか心が浮き立つ今日この頃です。
・雨に濡れた新緑のますますあざやかな今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
・心地よい春の陽気を惜しむように、時もゆったりと流れていくようです。
・春光をいっぱいに浴びつつ、野山を散策したい今日この頃です。
・春光うららかな季節となりましたが 
・卯月にふさわしく、庭の卯の花がようやく白い花を咲かせました。
・春風にさそわれて、つい外出の多くなるこの頃です。
・春眠暁を覚えずの季節となりました。 
○[結びの言葉]
・春光あまねく満ちわたる季節、皆様のご多幸をお祈り致します。
・春の陽気に誘われたなら、どうか当地へもぜひお出かけ下さい。
・ウィークエンドをご家族と思う存分楽しんで下さい。
③俳句でよく使われる季語
⑴穀雨自体も季語の一つです。
㈠花に関する季語…「チューリップ」「ヒヤシンス」「スイートピー」「花曇り」
㈡気候に関する季語…「別れ霜」「春暑し」「若草」「朧月夜」「春日傘(はるひがさ)
㈢その他の季語…「甘茶」「ツバメ」「タケノコ」「御身拭(おみぬぐい)」など
⑵穀雨の頃の有名な俳句
苗床(なえどこ)に うす日さしつゝ 穀雨かな [西山泊雲(はくうん)
 ※苗床…種をまいて苗を生えさせて、それを育てる所のこと。
掘返す 塊光る 穀雨かな [西山泊雲]
※塊(つちくれ:土塊)…土のかたまりのこと。
・伊勢の海の 魚介(ぎょかい)ゆたかにして 穀雨 [長谷川かな女〈かなじょ〉]
・夜を境に 風邪熱落したり 穀雨 [長谷川かな女]
・琴屋来て 琴鳴らし見る 穀雨かな [長谷川かな女]
・菜の煮える 湯の湧き口や 春の雨 [小林一茶]
 温泉の湧き口に青い菜を突っ込んで煮ている。

 春雨が静かに降りそそぎ、辺り一面が煙っているようだ。

 〔季語〕春の雨
・口の暮れや 葦の花にて 子をまねく [小林一茶] 
・蓬 萌え おほばこの葉も 遅速なく [中村汀女〈ていじょ〉] 
↓◇続きは
◎②4/19~5/4=穀雨の過ごし方は?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590402459.html
◎③4/19~5/4=穀雨の食養は?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590414101.html
◎④4/19~5/4=穀雨の旬を感じるものは?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590419096.html
◎①4/19~5/4=24節気&72候:穀雨とは?
https://ameblo.jp/skmhirai/entry-12590364246.html

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【図書館カフェ ハビロード】の店主
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