昨年に続き、今年も東京オートサロンを半分仕事で見物してきました。
コロナ禍が完全に明けたこともあり、会場内に目立った制限はなく、朝から多くの人でにぎわっていました。ただ、スタッフの多くはマスクを付けています。
新型コロナの症状は普通のインフルエンザとは明らかに異なりますので、羅漢しないに越したことはありません
今年は広い幕張メッセ全館を使っての開催でしたが、所狭しとクルマが展示されていました。直前撤退したダイハツの場所など、言われなければ分かりません。
国内自動車メーカーの多くが出展(商用車はいすゞぐらいですが)し、輸入車も多く、ある意味ジャパンモビリティショーより華やかです。もちろん並んでいるクルマも全体的に派手ですから、それも理由の1つです。
気になったメーカーや車両を少しだけ記載していきます。まず、写真上はトヨタガズーレーシングのモリゾウガレージ。「(社長と自工会会長をやめて)普通のおじさんになったから愛車自慢をしに来た」とのことで、モリゾウさんご所有の他社のジムニーや絶版車のiQ、ヤマハ・ビーノなどを並べていました。
購入理由やクルマの特徴はトークショーで説明してくれましたが、はしばしに「豊田章男だから優遇してもらった…」と受け取られる余計な自慢が入っていたのは少々残念。それがなければ、他社の社長にもやってほしい良い企画でした。まあ、生粋のお坊ちゃまだから致し方ないか
例年、前年に登場した新型車が会場をにぎわしますが、レクサスLMが早くもいくつかのチューナーから出ていたのには少し驚きました。写真はトヨタ系のトムスのカスタムカーですが、レース屋のイメージを覆すゴージャスな仕上がりでした。
三菱デリカミニも昨年のヒット商品で、多数のチューナーが展示していました。気になったのはフロントのバンパーガードで、これだけゴツくても全長違反にならない車検対応パーツとのこと。昔はちょっとのはみ出しでアウトだったのに、緩やかになりましたね。
レーシングカーも多数展示されていますが、気になったのはクスコのRed Bull GR COROLLA。WRC王者のカッレ・ロバンペラ選手のフォーミュラドリフトマシンです。日本に来て、いきなり優勝したのには驚かされましたが、世界の頂点に立つドライバーはモノが違います。
トヨタの2JZエンジンに巨大タービンのターボを装着して最高出力は1000ps! カッレ選手の横に乗せてほしいですね。
カスタムカーといえば街のショップですが、自動車大学校系にも注目です。写真のHOT ROTYは、静岡工科自動車大学校の作品。ホンダのアクティとストリートのボディに、スズキのレーシングカー「フォーミュラ隼」のシャシーとパワーユニットを組み合わせているそうです。
今は走れる状態じゃないそうですが、斬新な発想が良いですねそれにしても車高が低い!
自動車大学校系で出来が良いと感じたのは、写真のS-FR Convertible。埼玉自動車大学校が、旧型マツダ・ロードスターをベースに、2015年の東京モーターショーに出品されたトヨタS-FRをオマージュしたコンセプトカーです。
ヘッドライトはMINI、リアコンビランプはダイハツ・キャストから流用し、フロントグリルやボンネット先端部、トランクリッドなどはオリジナル製作で巧みにS-FRを再現できていました。
入場料は3000円と高額になっていますが、この盛況・混雑ぶりを見ていると、日本のクルマ文化醸成は心配ないのではないかと思えてしまいます。