ワールドカップ日本−オランダを観ていて思ったこと。 


 多くの人がレジリエンスを「つらいことに耐える力」だと思っているけれど、ボクは少し違う。 

 耐えるってどうやって? 


 中学3年生の受験前(夏休みくらいから)になると、問題を解かせているときボクは教室を歩き回った。 

「早く、早く、早く」 

「まだできないの?」 

「もう時間ないよ」 

そんな言葉をわざと投げかける。
最初はみんな焦る。 


「先生があんなこと言うから焦っちゃったじゃないですか」
そう文句を言う生徒もいた。 

でも、それでよかった。

 本番では先生はいない。 

代わりに現れるのは、自分自身の心の声だからだ。 

時間がなくなってくると、
「まずい」 「もう間に合わない」 「できないかもしれない」
という声が頭の中で勝手に騒ぎ始める。


 受験だけではない。
仕事でも、人間関係でも、病気でも、お金の問題でも同じだ。
敵は問題そのものではなく、自分の頭の中で騒ぎ出す不安の声だったりする。 

だから練習させた。 

しばらくすると、生徒たちは変わる。 

ボクの声に反応しなくなるのだ。 

そしてついには、 

「先生うるさい」 

「問題解いてるんだから黙ってて」

 と言うようになる。


 それ、それ。


 その状態こそが目標だった。 


 焦らない人とは、不安がない人ではない。 

不安の声に振り回されなくなった人なのである。 


 そうなることがわかっているのだから準備すればいいのだ。

 耐えろと言うだけでは練習にはならない。

 レジリエンスとは、苦しみに耐えることではない。

 レジリエンスとは自分の心の声に「うっせー、ばーか、黙ってろ」と言い返す力だ。 


(但しこの方法は「先生うるさい」と言っても怒られない安心空間を共有することが大前提。おっかない先生がやると効果よりストレス負荷のほうが大きいと思う。)


 Resilience is to talk back to your inner voice and to get your cool back. 


 サムライブルーは日頃羽根の生えた想像力でこういうトレーニングをしているから
ワールドカップ初戦、強豪オランダ相手に2度のリードを許しても平常心を失わななかったのだと思う。