スケッチの製作過程と道具の紹介 | 浮世のスケッチブック

スケッチの製作過程と道具の紹介

 今日は文化の日なので普段とチョッと違う内容にしてみたいと思います。

そこで、私のスケッチの過程を紹介したいと思います。


先日、スケッチの製作過程をスキャナーで読み込みながら描いたのでそれを紹介したいと思います。

ついでのその時に使った道具なども紹介したいと思います。

今回のスケッチ自体は先日既に紹介しています。

その記事でも予告していたスケッチの製作過程を書いてみました。


製作過程については以前に二回お正月に紹介しました。


2013年のお正月の記事

お正月特別企画・スケッチの製作過程 フワフワの襟のコートのお姉さん


2011年のお正月の記事

スケッチの製作過程(前編)

スケッチの製作過程(後編)


描き方はその頃とそれ程変わっていないと思いますが懲りずに紹介します。

記事の所々で過去の記事のリンクも付けています。

道具の話はそちらの方が詳しいので興味があればご覧下さい。



今回のスケッチは会社の会議前に描いたスケッチです。

なのでスケッチは普段持ち歩いている小さな手帳です。

コクヨの「WORK SUPPORT NOTEBOOK」 と言う手帳を分解してリヒトラブの「ツイストリングノートA6」 のリングを付けました。


過去の手帳の記事

「コクヨ ジブン手帳」から自作の手帳に変えました(本体構成)

「コクヨ ジブン手帳」から自作の手帳に変えました(スケジュール帳)



仕事では「フリクションボール3」 を付けて使っています。

そのまま使うと0.5mmで少し太いので0.38mmの替え芯を付けて使っています。


過去のフリクションボール3の記事

コクヨジブン手帳用の筆記具


スケッチは小さなドットのページに描きます。

グレーのモノは100円ショップで買ったA6ノートの表紙をカットして作った下敷きです。


仕事の時にスケッチする時はこの手帳を使いますが、普段は文庫本サイズのノートにカバーを付けて使っています。

コクヨの「文庫本ノート」 です。


過去の文庫本ノートの記事

おまけ・コクヨ文庫本ノート

手帳とスケッチ2



文庫本ノートにコクヨの「カバーノート」 を付けて使っています。

ペンフォルダをカバーを付けてペンを付けています。


過去のカバーノートの記事

カバーノート



下敷きは以前使っていた「ほぼ日手帳」の下敷きを使っています。



1:スケッチの下描き


最初はシャープペンシルや鉛筆で下描きをします。


カバーノートの時はシャープペンシルで下描きを描きます。

三菱鉛筆の「B’s」と言うペンです。

シャープペンシルとボールペンとペンの後ろに繰り出し式の大きな消しゴムが付いているペンです。

大きな消しゴムが付いているので下描きに便利ですが廃番になってしまって今は買う事が出来ません。


廃番前に新品を一本買ってあるので暫くは使えそうです。


手帳の時は会社のIDカードに付けている「キッズパーフェクトペンシル」でスケッチの下描きをします。

「キッズパーフェクトペンシル」は消しゴム付きの鉛筆と鉛筆削りが付いたキャップのセットです。

普段は鉛筆だけ抜いて使っています。


過去のキッズパーフェクトペンシルの記事

キッズパーフェクトペンシル

おまけ キッズパーフェクトペンシルの使い方



ワンタッチでIDカードから外す事も出来ます。



鉛筆が短くなって来たらキャップを後ろに付けて鉛筆ホルダーとして使えます。


普段首から下げているので机の天板の角と私のお腹に挟まれて鉛筆の塗装が剥げてしまっています。

以前、お腹と机の間に挟んで出っ張ったお腹の肉の圧力で鉛筆が折れて事がありました。



消しゴム付きの鉛筆とキャップと鉛筆削りです。


鉛筆なので普段のシャーペンより柔らかい感じに描けます。

その感じが良かったので下描きをスキャナーで取り込みました。
1下書き
鉛筆での下描きです。

輪郭線や多少の陰影を軽く描きます。


髪や服の色を余白にメモとして書いておきます。

急いで書くのと安定しない状況で文字を書くので自分でも読めない事がある位汚い字なので恥かしいのでモザイクをかけて上からPCで書いたメモの文字を再現してます。


下描きは当然モデルを見ながら電車の中や会社で描きます。

最初の頃はこの後の工程も現場で描いたりしていましたが、最近は下描きまでは外で描きますがその後は家に帰ってから描いています。



2:ペン入れ


下描きの後はボールペンで輪郭などを描きます。


チャンとした絵なら輪郭線などを描いたりしないのでしょうが短時間で描く私のスケッチは輪郭線を描いてしまいます。


ボールペンは先程の三菱鉛筆の「B’s」のボールペンで描きます。

文房具店で売っている普通の油性のボールペンの替え芯です。



2ペン入れ
下描きの線をボールペンでなぞります。

ボールペンで描いてしまうので修正が出来ないので緊張します。



3:十色ボールペンで色付け


黒ボールペンで輪郭が描けたら10色ボールペンで軽く色を付けます。

100円ショップで売っている10色ボールペンを愛用しています。

軸が太くて持ち難いので細かい作業には向きませんが簡単な色付けには使えます。

100円ショップの安いボールペンなので結構簡単に壊れるので予備に数本買ってストックしています。


スケッチを始めた頃は10色ボールペンで色を付けて終わっていたのですが、やっぱり表現の巾が狭く色鉛筆を使う様になりました。


色鉛筆だけで色を塗るとあまり濃く塗らずに全体に淡い感じになる傾向があります。


そこで10色ボールペンで色を付けた後に色鉛筆を使うとボールペンの線を消す為に必然的に濃く塗るので良い感じになりました。


それ以来ずっと10色ボールペンで色を付けています。


3_10色ボールペン
下描きの鉛筆で付けた陰影を基に10色ボールペンで陰の部分に軽く色を付けます。

あまり濃く描かずにボールペンを素早く動かして軽いタッチで陰をつけます。


肌の部分はオレンジ色で陰を付け服は服の色に合わせてボールペンで陰を描きます。



4:無彩色の陰付け


服や肌など色がある場合は10色ボールペンで陰を付けられますが、黒や白、グレーなど無彩色は紫の色鉛筆で陰を付けます。


4パープル
陰の部分に紫で少し色を付けると無彩色でも単調になりません。


下描きからなるべく時間を空けず描いた時の事を覚えている内にここまで描いてしまいます。

週末が忙しくスケッチの色塗りが出来ない事があります。


ここまで描いていると少し時間が開いても後の色塗りで困るません。



5:顔の色塗り


次に顔に色を塗ります。

私は色鉛筆で色を塗っています。


色鉛筆はペンテルの「マルチ8」と言う8本の芯を入れる事が出来る芯ホルダーを使っています。



私が使っているのは「マルチ8 」の輸出版の「プリズメイト」と言うタイプです。

LOFTの「ほぼ日手帳」のコーナーで売っていました。

無印良品では「ポリカーボネイト8色鉛筆芯シャープペン」として売っています。


過去のマルチ8の記事

こんな道具でスケッチしてます。(筆記具編)


本来の「マルチ8」は軸にグレーの塗装していてカッコ良いのですが長く使っているとグレーの塗装が剥がれて来るのと芯の色が見難いのでスケッチにはチョッと使い難いです。


青いクリップの方は色塗りに良く使う色を入れ、黒いクリップの方は補助的に使う色を入れています。


青いクリップ

1茶・2橙・3ペールオレンジ・4ピンク・5赤・6青・7緑・8黄

黒いクリップ

1紫・2黒・3白(ペンコ グラフィティメイト替芯)・4黒芯(HB)・5蛍光ピンク ・6蛍光イエロー・7黄緑・8スカイブルー


この16種類の芯で色を塗っています。


「マルチ8」芯は柔らかくてとても描き易いので気に入っています。


家で色塗りする場合も場所を取らないのでソファなどでも色塗りが出来るので便利です。


私は人物スケッチの色塗りは必ず顔から塗り始めます。


5オレンジ
オレンジ色のボールペンの上からオレンジの色鉛筆を塗って行きます。

ボールペンのタッチに合わせて濃さも変えます。



6ペイルオレンジ
次にペールオレンジで肌全体に色を付けます。

反射で光っている部分は色をほとんど乗せません。

明るい部分も塗り過ぎない様に注意します。



7ブラウン
茶色で陰の部分を強調します。


顔は大体こんな感じで進めます。

今回はマスクで口や頬が見えませんが見えている時は口は化粧の色に合わせて赤やピンクで塗ります。

頬も化粧に合わせて赤やピンクを薄く塗ります。



6:タンクトップの色塗り


少し見えているタンクトップに色を塗ります。

今回は白と青のボーダーなので青で塗って行きます。
8ブルー

目の上の化粧も薄く青で塗ります。



7:黒(シャープペンシル)で陰を強調


シャープペンシルを使ってタンクトップの紺色と全体の陰の部分を強調します。


黒を塗る時は芯の太いシャープペンシルを使っています。

コクヨの「鉛筆シャープ」 の0.9mmと1.3mmです。

手帳のペンフォルダに挿せる様にクリップが付いたタイプです。

通常はクリップが付いていないので買うのを躊躇していましたが限定でクリップ付が出たので買いました。


過去の鉛筆シャープの記事

おまけ2 鉛筆シャープ


ほとんど1.3mmを使っています。


9ブラック
タンクトップの紺色を表現する為に青色の上から黒で塗ります。

目の周りや首の陰を黒で強調します。



8:無彩色の色付け


マスクの白やシャツのグレーをシャープペンシルで塗ります。

色鉛筆の黒は一度塗ると消えないのと他の色鉛筆との重ね塗りが綺麗に出来ないのであまり使いません。

黒尽くめの人など黒の中で質感を色々表現したい時に使ったりします。


今回は白とグレーなのでシャープペンシルで描きます。

細かい表現がいる所は0.5mmの普通のシャーペンで描きます。


10マスク
マスクの陰をシャーペンで描きます。

あまり濃く塗り過ぎて白に見えなくならない様に注意します。


シャツのグレーも軽く色を付けます。
11シャツ
グレーはシャーペンで軽く塗って指でタッチを消しています。



9:髪の毛の色塗り


いつも、髪の毛は最後に描きます。

日本人の場合大体黒や栗色・茶色なので服や肌の上に髪の毛がかかる場合後から描いた方が描き易いです。


たまに金髪に黒い服の人の場合などは金髪を塗った後に黒い服を描く事もあります。


最初はボールペンで髪の流れを描きます。

色を塗ると線は消えてしまいますが髪の先端など他の色と重なる部分などには意味があると思います。

流れを描いてから色を塗った方が色塗りもし易い気がします。


12髪ボールペン
髪に光が当たってハイライトがある場合はここである程度表現します。


今回は茶髪の人だったので茶色で全体を塗ります。
13髪ブラウン

シャープペンシルで黒を重ね濃い茶色を表現します。
14髪ブラック_消しゴム
1.3mmのシャーペンで全体に色を付けた後に0.5mmのシャーペンで髪の流れを描いていきます。

髪全体の陰影にも注意して描きます。


この後余白のメモ用の文字も消しゴムで消します。



10:仕上げ・完成


最後に細かい所の調子などを修正して完成です。
15仕上げ
今回は描きながらスキャナーでデータ化してので手帳のままスキャンしましたが、この手帳の場合、普段はページを外してスキャンしています。


過去のスキャナーの記事

新しいスキャナー




完成したスケッチです。

ブログでは二回目の紹介になります。


長々と説明して来ましたが、私のスケッチの製作過程と使用している道具の説明はこんな感じです。


私、独自の描き方なので皆さんの参考にはならないと思いますが、何かのヒントにでもなれば幸いです。



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参考の為に使っている道具で紹介したモノのアフィリエイトです。

私はスケッチの道具は現物を見て使い易いか確認してからしか買います。

また、文房具は安いものが多いので送料も、もったいないのでネット通販では買った事はありません。

値段の目安に貼り付けておきます。


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