先週末の6月8日(土)、松山三越6FのE3ホールにて、
教育実践家の菊池省三先生の教育セミナーが催され私も参加した。
学校関係者の間では有名な方だが、私はあまり深くは知らなかったが、2012年7月、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられたことがきっかけで2015年3月、小学校教師を退職。33年間の教職人生の中で培った教育実践をより広くより積極的に伝えながら、21世紀の教育をめざし執筆、講演活動中。年間の講演回数は200回を超えるそうである。
この日の参加者は40~50名といったところか、ほとんどが学校の先生であったと思う。
(この日は、有限会社ラポールの橘社長の講演もあり、これもいいお話だった。
日本で一番たいせつにしたい会社大賞を受賞したような取り組みはまた、後日記しておきたい)            菊池先生の話の中で印象に残った言葉をメモ書きの中からランダムに紹介したい。   ◎「誉め言葉」を浴びた後子供たちに感想を言わせる。
「3つ言え」と教えておく。始まる前から考えないといけない。
高いレベルのコミュニケーション力が磨かれる 。    ◎子供たちは1日300回笑う。大人になるにつてれて少なくなる。
子どもが可愛いのは当たり前。
4歳児は1日74回質問する。生きるエネルギーということ。           ◎喜んで登校、満足して下校、
行きたい学校、帰りたい家庭、そして住みたい地域、
これが理想
◎褒めることはことはテンションを上げておだてることではない。
的確に本人の価値に気づき言語化してあげること。
褒めることはおべんちゃらではない、
褒めるためには観察力が8割、観察力を鍛えなければならない、
誉め言葉としては「さすが、すごい、すばらしい」の3S            ◎クラスは時間がたつと、多くの子が友達が増える。
しかし、トラブルも増える、なおかつ一人ぼっちの子が増える。
だが、これは健全な成長の過程なのだ。          ◎コミュニケーションというとみんなに多く話させるようにしがちである。
しかし、大事なのはお互い何でも言い合える関係になる事であり、子どもの実態に合わせてグランドルールを作ることが大切。
例えば相手の話を不快そうに聞かないとか           菊池先生は、明治以降の【今までの授業】とは、
・一斉指導方式
・同じ教科書、同じ内容を勉強する
・授業中は自席で姿勢正しく静かに先生の話を聞く
・指名されてから発言する
といったやり方であり、これは現在の子供たちの価値観と相容れないから学級崩壊などが起こるとする。             【これからの授業】は、
・参加型の授業
・社会化する教室
・対話型の授業
こそふさわしく、そのための手法として
「ほめ言葉のシャワー」「成長ノート」「白い黒板」「価値語」など使って、独自の実践を行っている。   





  私も経営者の皆さんに、明治以降の日本は日本史の中でも特殊な時代であり、その時期確立された制度や価値観が今の時代にそぐわなくっていることはお話するが、では、現在の時代にふさわしいやり方とは何かというと、オフサイトミーティングのような
手法を駆使して社内のコミュニケーションをとっていくことなのだろうが、正直引き出しは少ない。
「菊池道場」の手法は「人本経営」の実践にも大いに役立ちそうである。
この日の参加者を交えたワークでもその片鱗は見せていただいたが、こちらはまだまだ理解不足、DVDや書籍など購入して研究してみたい。

12時から17時までの長丁場であったが、中々知的スリリングに富んだいい時間だった。
主催者の牧野さんにはあらためてお礼を申し上げたい

昨日は愛媛県中小企業家同友会女性部会主催のランチ会があり出席しました。四国中央市以外の男性会員で参加していた物好きはわたしくらいのものです。霧の森公園のレストランで昼食の後、脇製茶場で茶工場の見学、お茶をいれてもらい味わいつつお茶についてのお話と中々素敵な時間を過ごさせていただきました。いや、こんな機会でもなければ茶園や製茶場を見学し、お茶の知識を得る機会などなかったです。女性委員会の皆さま、ありがとうございました。          


















それと女性部ランチ会が終わった後、お世話係の森田さんにお願いして、愛媛県三人目のノーベル賞受賞者の眞鍋博士のご生家まで案内してもらう見学させてもらいました。今は誰も住んでおらず、管理は誰か別の方がしているようですが、雑草ははえていたものの、庭木は結構刈り込まれており、荒れ果てた雰囲気でなく、何故かほっとしました。自然に囲まれた山の中の建物でした。どんな思いで博士は小さい頃過ごしていたのだろうか、そんなことに思いをはせました。貴重な時間、森田さん、ご案内いただきありがとうございました。            




昨日6月1日(土)に自然食料理店「じぃ家」でアリス・ウォータース ドキュメンタリー映画上映会&ランチ会に参加した。アリス・ウォータースさんは1944年生まれのアメリカのシェフ、レストラン経営者、活動家、作家で、1971年にオープンしたアメリカ・カリフォルニア州バークレーにあるアメリカで最も予約のとれないレストラン「シェ・パニーズ」の創業者であり、オーガニック、地元産の食材を使用し、カリフォルニア料理の先駆者として知られる。ライフワークのひとつとなっている「エディブル・スクールヤード」は学校の庭園で、生徒が作物をともに育て、ともに調理し、ともに食べ、生命のつながりを学ぶ試みで、子どもたちの人間としての成長を促す機会となっているという。などと書いているが、私はこのイベントに誘われるまでこの人のことは全く知らなかった。いかに私一人が知っていることなど世の中の限られた僅かなことであり、知らない世界がたくさんあるのだなと思わされた。ドキュメンタリー映画は、2023年にアリス氏が日本のスローフード文化が根付く地域や、地球にも人にも優しい暮らしを、広げていこうとしている学校や地域を訪れた模様を記録したもの。島根県の海士町や徳島の神山町といった地域おこしの世界ではお馴染みの場所でそこで活動をしている面々との交流、そしてカリフォルニアの「シェ・パニーズ」で働いている従業員たち、しっかりとしたポリシーを持ち懸命に生きている彼らの言動は清々しいものだった。そしてこのイベントの愛媛開催をした「NPO法人きずな」の代表、森嘉代さんの揺らぐことのない姿勢にあらためて感動した。私が2012年に小林先生が人本経営という言葉を生み出す以前に作った「2割企業創出プロジェクト」講座に参加した際、受講生として森さんに出会って以来の付き合いなのだが、彼女も「環境をいかし自然の摂理に沿いながら、地域で誰もが豊かにいきる「食」「農」「健康」をテーマに日本の伝統の食や文化を育てていく」といった活動は中々結実せず、多くの辛酸をなめたことも知っている。しかし、現在提携しているエルパティオ保育園が成功事例となり、世の中への広がりを実感できるようになったそうで、本当に良かったと思った。「世の中に広がる化学物質で汚染された食べ物を批判することはしない。それをやったら対立であり、戦争になる。私たちだったら、こうしようと別のやり方を提示するようにしているのです。」その通りだと、わが身を顧みると反省することが多い、森さんの言葉である。ただ、世の中の多くの人はこのような食を大切にすることに関心を払わず、味がはっきりしているジャンクフードや添加物たっぷりの調理済み食材を食べ、ますます健康を害するといった悪循環に陥り、経済的に余裕のある上流は、自然食品を食べ、健康になり今の社会的地位を確保し続けるだろう、一種の格差社会の象徴のようなものかもしれない、そんなおかしな感想を持った。それを解決するのは現場で自然食の大切さを啓蒙している実践家にいうべきではなく、別の役割の人がはたすべきことなのだが、一人一人が意識を持ち自分に出来ることをする以外ないし、そうしていくことで世の中は変わっていくかもしれない、そう信じるのが一番だろう。松山での上映会&食事会は6月3日(月)~6月5日(水)にもまだあります。お時間ある人はぜひ。