2018・7・8(日)後楽園ホール
☆ダブルメインイベント62K契約3分3R
勝次(日本ライト級王者/藤本)vs ペットシラー・ポー.パタラ(MAXムエタイ60K王者/タイ)
勝次(藤本)直前インタビュー
──今回試合を控え、タイ遠征に行っていたという話を聞きました。その目的は?
勝次 今回のタイ合宿はいろいろな意味合いがあります。まずは原点回帰が一番かも知れません。高校生の時からお世話になってるジムで「本当に強くなりたい」という気持ちを思い出したかった。今回の対戦相手の対策や攻略方法などを立てたいということもありましたが、昨年末の(森井戦の)リベンジのため、さらにはリベンジを果たしたさらにその先のことも考えたいと思いました。
──実際の収穫は?
勝次 今回は(ラジャ&ルンピニーの現役ランカーである)ペッダム選手が練習に付き合ってくれたので、かなりの収穫はあると思います。最近、僕は激闘型と思われがちだけど、基本的には相手に触らせないように心掛けて試合しています。
──意外な話です。
勝次 でも、昨年のKNOCK OUTのトーナメントでは日本人同士の戦いで生じた熱気というかお互いの意地のぶつかり合いというべき試合展開が多くなってしまいました(苦笑)。
──タイでは、6月27日に行われた同門の緑川創選手がラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王座決定戦を目の当たりにしたと聞きました。
勝次 残念の一言しかありません(1Rにダウンを奪われた末に判定負け)。緑川選手は同じジムで練習をしていて、日々刺激をもらっています。今回も試合に向けての厳しい練習を知ってるだけに余計に悔しいです。
──7カ月ぶりの復帰戦を迎える心境は?
勝次 昨年のKNOCK OUTのトーナメント後、自分のファイトスタイルをもう一度考え直しました。気持ちのぶつかり合いというと聞こえはいいけど、見方を変えればクールかつクレーバーに闘えていなかったということになりかねません。昨年はもちろん、今までの経験を基に余分な物は排除し、必要なものをさらに緻密に再構築させるつもりで新しいスタイルに取り組んでいます。皆さんには進化した自分をお見せ出来たらと思ってます。
──復帰戦で拳を交わすペットシラー・ポー・パタラ選手の印象は?
勝次(試合映像を見る限り)首相撲とミドルキックが強い選手だとは思いました。タイでの試合は観客がギャンブラーなので、首相撲で競り合えば盛り上がるのでしょう。でも、僕との試合の舞台は日本。首相撲の展開が多くなれば、「塩漬け」「塩試合」と言われかねない。だから、いかに首相撲をサバき、自分の打撃を当てて勝つかが課題だと思ってます。組む時はしっかりと組んで崩し、そこから自分の打撃につなげたい。余計な打撃は一切貰わないで勝ちたいですね。イメージは圧倒的な勝利です。
──昨年12月と比べ、どんな部分が向上していると思うか?
勝次 向上してる…まずは練習環境がかなり良い意味で改善されました。 実はこんな僕にも嬉しいことに後援会が出来まして練習環境が改善されました。 本当に有り難いことで感謝を表す言葉などにも困るのですが、僕は自分なりにリングでその感謝を表現出来たらと思ってます。 去年12月…あの負けからいろんなことを経験し自分でやるべきことの課題を熟考し、それを体現出来るように練習して来ました。今回の再起戦では僕の新しいスタイルと僕への可能性を感じてもらえたら、その時初めて向上しているって言えると思います。
(インタビュー スポーツライター 布施鋼治)