コロナ報道について一考
日本のコロナ関連TVニュースは圧倒的に観光業関連が多い気がする。政府のGo toキャンペーンのブレで、ホテル旅館が予約キャンセルを嘆き、居酒屋レストランの店主が客と売り上げの減少を嘆く。また海外からの観光客、年間3000万人が蒸発してしまったので、それをあてにしていた業界の危機的状況はわかりやす。欧州ではコロナニュースの大部分は看護師不足と医療従事者の過酷な勤務状況、IV医療機器不足、そして通常の医療がコロナ治療に人手と場所の圧迫を受け、ガンの手術など重要な医療が先送りされたりと医療崩壊関連が多い。この違いは何を意味するのだろう。
欧州ではコロナは防疫が難しく人々の、特に高齢者の命を奪う疾病のこの流行をいかに防ぐか、かかった人々をいかに救うかが最大の関心事だが、日本では防疫を計りながらも、Go toキャンペーンやGo toイートに見られるように、経済と仕事をいかに守るかに重点を置いた。それが関心事、報道に反映されているのだと思う。
素人考えかもしれないが、経済は壊滅しても再生が可能なことは、戦後の日本が経験をしているが、人命は無くなれば再生はできない。驚くべきことだが、こんな簡単なことが日本の政治指導者には基本的に理解されていないと思う。
日本は戦後75年、東西冷戦期にも国民の生命をいかに外敵から守るかという切羽詰まった局面を解決する経験をしたことがない。だから常に経済最優先で、人命を優先しなければならない時の根本方策を考えたことがない。そのためコロナパンデミの大禍に出逢っても、何を第一にすべきかの基本がなく、欧米が断固として取った“Lock Down”という人命第一の行動がとれなかった。
コロナの拡散を防ぐために、国民に5人以上の会食は避け、会食中にもマスクの着用をするように訴えた政治指導者がその夜、仲間と客8人で高級ステーキ会食をしている事が報じられた。かれは何を国民に要請したと思っているのだろう。