久しぶりにストックホルムで出会ったフミさんと一寸立ち話をした。最近の日本のおかしな状況に話が移った。なんでこの時期にコロナを世界に拡散させるような、オリンピックを開催するのか、医療の世界で働く彼女にも理解できないことだ。
疫病が世界中で人々を苦しめている最中にもかかわらず、人々をその疫病から守るという原点をおろそかにする政治指導者は、なぜそんな間違った判断をしているのだろうか。もし、自分の政治的立場を有利に導くかもしれないという、それだけの判断で突き進んだとするならば、人々はそんな人命を軽視する政治家の存続を許すべきではない。政治家の仕事の第一は、人々を幸せにすること、という事を彼らは理解していないのだから。
現在の日本をリードする保守政治家は、二世や三世がグループの上位を占有している。彼らはなぜその道を選んだのかの原点が不真面目だ。親の築いた政治屋家業の権利、利権を引き続き保持するために、支持者に担ぎ出される場合が多い気がする。彼らは政治家の一番大切な仕事の原点“国民を幸せにする”を、理解しないままに家業を受け継いでいる気がする。
そんな政治家たちに、経済界は自分たちの業界がより利益を確保できる政策を作らせ利用するために、便宜を相互に提供しあう。それは時には国民をより不幸にするかもしれないが、自分たちのグループの利益を優先させる。それは世界を先導する西側先進諸国の経済社会理念と一致しない場合が多い。そしていつの間にか結果として、国内の経済諸問題の解決力を失って、世界の経済の発展から取り残され始めている。
日本の国技と呼ばれる相撲界に日本人の活躍が薄くなって久しい。30年前は米国ハワイ勢が相撲界を占拠していた。ここ15年ほどはモンゴル勢に占拠されている。なぜだろう。 このところ大学相撲部で活躍していた実力者の入門が増え、彼らは技術的基本ができているからと優遇されて、短期で上位に上がれるようになっている。しかしそうして促成した者は何か大切な基本を身につけないまま、上位に来てしまうのではないか。最近、ケガで大関から序二段まで落ちた外国籍力士が、気が折れそうになる状況下でも再起し最高位横綱を射止めた。
政界、産業界、相撲界、いずれも問題のある業界に共通しているのは、その業界の大切な基本が、おろそかになっているという事ではなかろうか。
フミさんとの立ち話で、お互いに同じ認識を持ったのは、今の日本は落ちるところまで落ちなければ、再生は不可能だろうという事だった。そんな状況下の国民は決して幸せではない。
