80 歳。昭和の男の人生を生きてきた。働きすぎか、60 歳を過ぎてから、およそ 10 年毎に大 きな病気を三回もして家族を驚かせた。心臓手術では最後の機会と思い、医者に自分の心臓 の写真を撮ってもらったりした。もう残る人生はそんなにない。後は永遠に向かってソフト ランディングするだけだ。うまく滑り込みたいと思っている。 日々の生活は今まで収めてきた税金から、国が年金として戻してくれるので心配することは ない。子供たちは独立、家のローンも終わった。老夫婦の一か月の生活費など知れている。 46 年営業してきた書籍雑貨店を閉め、社会とつながる仕事から卒業すると、余暇時間が沢 山できる。年寄りはそんなにすることもないのに、時間だけは十分にある。何もしないとボ ケるというので、健康のために何か見つけて時間を消費する。 昔を思い出しそれを文章にまとめ Blog する。昔の友人をインターネットで探し、お互いの 生活を知らせあう。友人の輪はスウェーデン、日本、アメリカ、オーストラリア、オランダ、 フィンランドと世界に広がった。興味のある本を棚から拾い出して読む。妻と時々家を離れ 短い旅をする。近くの森を毎日小1時間散歩する。子供たちも時々孫たちを連れ騒ぎに来て くれる。毎週一回、年金家族で夕食会をしたり、ボーリングや打ちっぱなしゴルフを楽しむ。 日本人の健康寿命は 74 歳だそうだ。病を得て薬漬けになって、寝たきりになり命を永らえ ても不幸だ。妻の糖尿病一種に便乗して健康に留意した食事を心掛ける。自分でできること は自分でする。洗濯とアイロンがけ、二階の部屋と浴場トイレの掃除、夕食の料理、一週間 分の食品買い物など、妻と分け合ってやっている。世の中の動きを知るために毎日複数の TV ニュース番組やネットニュースに接する。Youtube で、音楽、スポーツや昔見逃していた 映画などを探し出し楽しむ。 両親はすでになくなったが、一番若い弟が、突然姉弟の中で一番先に旅だった。年の順番だ と思っていたがそうでもないようだ。最近、予防ワクチンを受けた時、“次回は 3 年後に SNS で連絡します。”といわれ“それまで生きていればね。”と返事をすると、“生きてい ますよ!”と強く言われた。自信はないけれど、“多分ね。”と思った。 日本の若い人たちの生活情報に接すると、日本の彼らの未来は不安定で大変な時代、自分な どそれに対応する力はもうないと思うけれど、彼等には頑張って明るい未来を掴んでほしい と思う。自分の経験から、不満を我慢してまで日本にへばりつくような人生でなくてもいい と思う。これからの若い人は、世界 180 か国の中から、自らの人生に一番合う国を探し移住 てもよいと思う。自分の残りの人生を見つめながら、自らの人生の幸運な選択ができたこと に感謝する