先日,疥癬について書きました
。疥癬はヒゼンダニが皮膚に寄生することで発症する皮膚病です。
私は以前からこの疥癬というのを知っていました。というのも,以前に野生動物を調査・研究しているときに,「タヌキで疥癬が流行っている」という報告を読んだことがあったんです。そのときは,自分の研究テーマとは直接関係が無かったので,うつされないようにしようと記憶にとどめておくぐらいだったのです。で,今回は仕事柄,気になったのでちょっと調べてみました。
よくよく調べてみると,タヌキからヒトに移ることはほとんどないようですね。
実はヒゼンダニにはいくつかの種類がある(形態で区別は難しいようです)のです。そして,基本的には種ごとに寄生できる対象動物が異なっています。
例えば,ヒゼンダニ (学名:Sarcoptes scabiei var. homnis)はヒト,
イヌセンコウヒゼンダニ(学名:Sarcoptes scabiei var. canis)はイヌ,
イヌミミヒゼンダニ(学名:Otodectes cynotis)はイヌの耳の外耳道,
ネコショウセンコウヒゼンダニ(学名:Notoedres cati)はネコに寄生します。
ただし,センコウヒゼンダニは,キツネやタヌキにも,ショウセンコウヒゼンダニは,アライグマやハクビシンでも感染報告があるようです。
(参考:日本獣医学会Q&A,「野生タヌキの疥癬症について」,http://www.jsvetsci.jp/10_Q&A/w20090106.html
)
(参考:東京タヌキ探検隊!宮本 拓海,「タヌキの脱毛症状(疥癬症)について(2010年7月暫定版)」,http://tokyotanuki.jp/tokyotanuki1007.pdf
)
いろいろ調べているうちに,ふと,昨年秋にトコジラミ(南京虫)の駆除施工
をしたお宅のその後の状況が気になり,電話してみたところ,その後は一度も被害にあってないようですし,姿も見ていないということでした。「電気を消しておびえることなく寝られるようになった。子供が受験に集中できるようになった。」という喜びの声を聞いて,こちらまで嬉しくなってしまいました。トコジラミによる被害にあわれた方のお話を聞いていると,「吸血されると痒い」というのもありますが,「痒みをもたらすそんな生き物が寝ている間に襲ってくるという恐怖」で不眠症になることの方がつらいようです。
トコジラミの被害で悩んでおられる方,自力で駆除しようとする
のではなく,まずは専門業者に相談
されることをお勧めします。早く安眠を手に入れて,健康的な生活を送りましょう。
(写真:トコジラミ成虫)
今日は4年に一度の閏日。つまり,この2/29にブログを更新できるのも4年に一度。ということで,頑張って更新してみました。4年後・・・日本でもトコジラミが大ブレイクしているかも!?と予想されている時期です(参考:ペストコントロール 2011年4月号,ここまで来た米国のトコジラミ対策,平尾 素一)。そんな状況にならないように願いたいですね。
※ 株式会社エスケーシステムはゴキブリなとの害虫類の駆除・防除 を取り扱っています。
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