先日某お役所に馳せ参じ、待合場所にて待機していた時のことです。受け取った整理券の番号と、待合場所の天井からぶら下がる電光掲示板に点灯している「現在応対中」の番号から独自の推理をして(我ながら当てにならないなとは思いつつ)「ん。あまり待たなくてよしと見たり。ありがたや」なんて考えつつ席に座っておりました。ふと座席近くの壁に貼ってあったポスターにチラリと目をやると、「わんぱく相撲大会」を開催するというポスターが。日取りは少し先、秋も深まるであろう月に神社の中に特設会場をつくりお相撲大会します、小学生までの児童が参加対象ですよ的な内容が記載されておりました。男女参加可能で男子の部女子の部と分けられており、女の子も参加できることに「おお、時代なのかこれは!女の子だって相撲が好きだぞ!出来るぞ!」と勝手に感慨深くなっておりました。
少なくとも私が小さい頃は「わんぱく相撲」とは男児対象のもので、女の子の私はどうやら参加できないみたいだな…と感じていましたから。実はかつて(保育園年長ぐらいでした)父方の祖父の家にいた際、どういうキッカケがあったのかは覚えていませんが「わんぱく相撲に出たい」と祖父に言ったことがありまして。祖父はビックリ、そして困った顔をしながら「支靜加は女の子だからなぁ、わんぱく相撲には出られないんだよ」っぽいことを私に伝えてきたんです。そっかーダメなんだ、とガッカリする私を見た祖父。わんぱく相撲当日水族館に連れて行ってくれた記憶があります。祖父なりに「せめてお出かけくらいは」と考えて計画してくれたんだと思います。
いやだいやだ出たい!と駄々をこねなかったのは、祖父の口ぶりや己の相撲に対するイメージから鑑みて「何となく女の子は参加できないムード」を感じたからかもしれません。
わんぱく相撲、の「わんぱく」も男児のいたずら盛りや遊び盛りを表す印象がありますね。元々は「関白(成人した天皇にお仕えする補佐)」が由来し、なまって腕白(わんぱく)という当て字が付いたとか何とか(諸説あり)。女子でいえば「お転婆」でしょうか。
ジェンダーフリー意識が高まるこのご時世、もう少ししたらわんぱくやお転婆も、性別を限定的にするような表現はどうなんだい?いいのかい?なんて言われたりして、だんだん使われなくなるのかもしれません。個人的にはわんぱくもお転婆も響きが可愛くて好きなのですけど。